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平和島競艇をやってわかった競馬の魅力

00/11/5
Updated 10/4/30

 先日、生まれて初めて競艇にいった。平和島競艇で日本初の三連単ができたということで、友人(競馬仲間だが競艇は初心者)に誘われて行ってみた。そこで感じたことが「あんまり面白くない」というもの。もちろん三連単がではなく競艇がである。

 その「あんまり面白くない」理由はどこにあるのだろうか?もちろん私に新聞の見方などの舟券検討における基礎知識がないからということも理由の一つだ。このコーナーで以前書いたが「競馬の最大の魅力は結果を推理してカネを賭けること」であるからだ。もちろん、これは競馬に限らず競技系ギャンブル全般にいえることだから、その競技を知れば知るほど面白くなるだろう。

 しかし、私が「面白くない」と感じたのはそれだけではなかった。というより別な理由のほうが大きかった。何故「あんまり面白くない」のかというと、勝負がスタートから1コーナーまでで決まってしまうからだ。

 競艇の場合は競馬や競輪と違って、動力が生き物ではなく機械なので、先行してしまえばそのまま逃げ切ることが割と簡単なのである。燃料は(少なくともレースを終えるには)十分なほど積んであるので、ガス欠になることもない。「最初の1コーナーでどのような位置に付けるか」ということで勝負が8割方決まってしまう。競艇ファンの方に言わせるとそこの駆け引きが面白いんだということになるのだろうが。競艇はコースを3周してゴールだが、これだと1周でも十分なような気もする。他の競艇場ではどうかわからないが、私の行った日の平和島競艇場ではほとんど1コーナーでの位置取りで勝負が決まっていた。(2010/4/30追記)

 競馬の場合は逃げればいいものではなく、最初から飛ばすとばててしまうことも多い。馬がゴール板の前を通り過ぎるまでは勝負はわからない(ことが多い)。だから道中の位置取りにもその馬の個性が出ていたりする。そして、何より面白いのが最後の直線の攻防。逃げ馬が逃げ切ることができるか?それとも後ろから怒濤の追い込みでやってくる馬がいるのか?場内からは「○○差せ〜」とか「そのまま〜」とかの声が聞こえてくる。ここが馬券を買ってるファンにとっても、レースに出ている馬や騎手にとっても勝負どころだろう。

 要は競馬は「スタートからゴールまでどうなるかわからない」ということ、そして「(時間的に)後ろの方に最も盛り上がるクライマックスがあること」が面白いのだ。競技としてみてもギャンブルとしてみても。平和島競艇の場合は「最初にクライマックスがあって、あとは淡々としているだけ」である。もちろん競馬でも落馬や致命的な出遅れ等で始まってすぐに「終わってしまう」こともあるのだが、大抵の場合最後の方になるまで結果はわからない。

 もちろん、他に用事がある時は馬券だけ買っておいて、家に帰ってから(or 次に日の新聞で)結果を確認するということもあるだろう。予想と馬券を楽しむならそれでも十分楽しめる。しかし、競馬場であれモニターであれレースを見たほうがより一層楽しめるものである。 特に初心者はただ馬券を買うのではなく、ちゃんとレースを見たほうがいいだろう。私も初心者のうちは自分がウインズのモニターで観戦できるレースしか馬券を買わなかったし(慣れてきたら馬券だけ買って後で確認ということもするようになった)。

 三連単は一つも当たらなかったが、平和島競艇で競艇という他の競技系ギャンブルをやってみて、競馬の良さを再認識した一日だった。


2010/4/30 補足:
本稿は2000年11月に平和島競艇に行ってみて感じたことを書いたものです。その時はとにかく最初の1コーナーでの位置取りで勝敗が決まっていました。その後別の競艇場(江戸川競艇)に行ってみたのですが、最初の1コーナーで勝負が決まってしまうということはなく、むしろ最終周回で捲りが決まってました(余談ですが江戸川競艇では近い時間帯に付近を大型船舶が通ったかどうかで潮の流れが全く変わってしまうそうで、そこが予想の面白さともなっているようです)。競艇の名誉のために補足しておきますが、あくまで「最初の1コーナーでの位置取りで決まってしまう」というのは私が最初に訪れた日の平和島競艇でのことです。また、私は競艇では素人なので詳しくわかりませんが、平和島でも風向き・気候条件・潮の流れ等によっては捲りが決まりやすくなることもあるかも知れませんし。なので、たまたま私が行った日はあまり面白くなかったのですが、競艇自体が面白くないものとは限らないということを競艇(特に平和島競艇)の名誉のために付け加えておきます。
また、タイトルを「競艇をやってわかった競馬の魅力」から「平和島競艇をやってわかった競馬の魅力」に改題させていただきました。


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