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馬単・三連複 新馬券の考察

02/8/5

 連載といいつつ半年以上間があいてしまった。その間に競馬界では劇的な変化があった。そう、新馬券の発売である。

 2002年7月より、新馬券である馬単、3連複が発売された。1着2着を順番通り当てるのが馬単(馬番連勝単式)であり、1着〜3着までに来る3頭を(順番は関係なく)当てるのが3連複である。こんな馬券なんて買わないという人も中にはいらっしゃるだろうが、従来の賭式の馬券もちゃんと売られているので、選択肢が増えたということで喜ばしいことである。新馬券が発売されても我々には馬連や単勝などの従来の馬券を買う権利は保証されているわけで、時と場合によって買う賭式を変えればよいのだ。

 ところでJRAの新マークカードには、馬番連勝単式は「馬単」と書かれているが、馬番連勝複式は「馬連」と書いてある。従来は複式しかなかったので「馬連」という表記でも良かったのかも知れないが、単式が出たので混乱しないように馬番連勝複式は「馬複」と表記すべきだ。現に大井競馬場では「馬複」もしくは拡大馬番連勝複式(通称:ワイド)と区別するために「普通馬複」と呼んでいる。「馬連」という表記だと既存の競馬ファンはいいとして、競馬を新しく始める初心者だと混乱するのではないだろうか。

 それはそうとこれらの新馬券の自分流の活用法を紹介しよう。活用法といっても大したものではなく「こんな時に買うのがううよ」って程度のものだが。

 まず、馬単から。これは単勝を買いたい馬がいるときに使える。「この馬の頭は鉄板だろう」と思う馬がいる場合、今までなら単勝を買っていたところだが、その馬の馬単1着流しをすると相手を絞ることができて効果的である。抜け目が来ちゃったらしょうがないが、当たれば単勝よりも割のいい配当にありつける。特に、頭にする馬が決まったが、それ以外の馬で危険な人気馬がいる時など、危険な人気馬を相手から外せばいいので単勝で買うよりも投資効率が増す。要は「2着馬を絞ることのできる単勝」といった感じか。また、大逃げを打つ馬など「型にはまればあっさり勝つが、そうでなければ馬券圏外に沈む」といった感じの馬は2,3着に来る可能性が低いので馬単1着固定で勝負するのがいいだろう。このような馬も今までだったら単勝で勝負していたところだから結局馬単は単勝の延長上にあるということに変わりは無い。要は馬連の延長のつもりで買うと裏を喰らうことが多いだろうから単勝を買う自信のある時以外は買わないほうがいいだろう。例外的に2着の多い詰めの甘い馬(ス○イゴールドとか)から2着流しという買い方にも使えるが(これを先日の九州スポーツ杯のフェリシタルでやったら3着だった(^^;;)

 そして3連複。これも馬連の延長だと思っている人がいると思うが、それは間違い。むしろワイドの延長と言えるだろう。2頭を固定して、その他の馬に流す。総流しならワイドと(配当はともかく)的中の目が同等となる。そこで、流す相手を3着には来ないだろうという馬を外して絞って流すとワイドよりもおいしい配当にありつける。

 また、3連複には4,5頭のボックス買いという買い方もある。4頭ボックスなら4点(馬連だと6点)、5頭ボックスだと10点(馬連でも10点)なので、この程度の頭数なら買い目もそれほど多くならない。3着までに来そうな馬が4〜5頭に絞れるのなら3連複ボックスというのがオススメである。3着に人気馬が来ると馬連のほうが付いたりするが。4着以下に沈みそうな危険な人気馬がいる時にその馬以外の4〜5頭のボックスを買っておくとおいしい配当にありつけることが多い。2,3,4番人気の組み合わせでも結構な配当が付くし。

 このような魅力的な馬券であるが、欠点もある。週刊競馬ブックで石川ワタル氏も再三お書きになっているようだが、3連複の流しのマークカードが使いにくいということである。3連複で流す場合現行のマークカードでは2頭の軸馬を選ばなければならいことになっている。2頭固定で流す時はこれでもいいが、例えば1頭3着までに来そうな馬(仮に1番とする)を決めて、その馬から4頭(2,3,4,5番とする)に流したいと言うときは、

┌───────┐ ┌───────┐ ┌───────┐
│軸 1,2  │ │軸 1,3  │ │軸 1,4  │
│相手3,4,5│ │相手4,5  │ │相手5    │
└───────┘ └───────┘ └───────┘
(3枚目は普通のマークカードで3連複(1,4,5)1点でも可)
このように3枚のマークカードが必要である。1頭からn頭に流すにはn-1枚のマークカードが必要である。枚数もそうだが、実際に書いてみるとわけがわからなくなることがある。頭の中では買い目は決まっているのだが、それをマークカードという形に変換するのが時間がかかるという問題があるのである。これはぜひ改善していただきたいものである。

 JRAではまだ売られていないが、大井競馬場にいくと3連単が売られている。ここまで来ると宝くじのように運だけで決まると言う人もいるが、これも効果的な狙い方というのが存在する。勝ちそうな馬Aが1頭いて、2,3着ならあるかもという馬Bが1頭いる場合、1着をA、2着をBに固定して流し、更に1着A・3着Bを軸にして流すといった戦法である。点数は多くなるが配当も大きい。実際私はAが1番人気、Bが穴馬という組み合わせでこのやり方を実践して、24点買いだったが3万円を超える配当を手にした。それから勝ちそうな馬が1頭いて、2,3着ならあるかもという場合にも、1着を固定して2,3着は馬単ボックスを買うような要領で買うといいかも知れない。絶対に勝ちそうな馬と3着までならと言う馬が混在している場合は使えると思う。早くJRAでも導入して欲しい。

[追伸]
 なんか、久々にこのコーナーに馬券の役に立ちそうなことを書いたような気がするぞ (^^;


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