日本の競馬場には大きく分けて中央場所とローカル場所があります。中央場所は首都圏や関西圏にある競馬場で、直線が長く坂がある所が多いです。ビッグレースが多いのも特徴です。ローカル場所は逆に、直線が短く小回りで平坦なコースという傾向があります。ローカル場所の競馬場は中央競馬だけではなく地方競馬でも使われることが多いです。
また、競馬場の場所によって関東地区と関西地区に分かれています。(ちなみに厩舎や騎手の所属も関東(美浦)と関西(栗東)に分かれています。)北海道にある競馬場は関東にも関西にも属してなく、夏に開催が行われます。
また、中央競馬の競馬場ではゴールのある直線のところに「ターフビジョン」と呼ばれる巨大なテレビがあり、そこでレースが中継されます。初心者はそこを中心に見れば見やすいでしょう。もちろん馬券を売っている建物の中など場内あちこちに中継をやっているモニターがあります。
それでは、各競馬場を紹介しましょう。(この色は私がいったことがある競馬場・・・だったのですが2003年1月18日に全10場踏破達成したため全て赤くなっています。)
中 央 場 所 | ロ ー カ ル 場 所 | |
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関 東 | 東京競馬場 [最寄り駅]JR南武線・武蔵野線 府中本町駅 ; 京王競馬場線 府中競馬場正門前駅 ; 西武多摩川線 是政駅 他 通はこの競馬場のことを「東京」ではなく「府中」と呼ぶ。 府中のゴール前の直線は日本一長く、最後の直線で壮絶な叩きあいがくりひろげられる。また、観客席のスタンドは通常ゴール前の直線に面しているものであるが、直線が長いだけあって収容人員も日本一である。 この競馬場では、日本ダービー、安田記念、天皇賞・秋、ジャパンカップなど数多くのGIレースが行なわれ、質的にも格的にも日本一の競馬場である。とくに日本ダービーは一年で最も盛り上がるレースであり、数多くのドラマが生まれてきた。 ただし、GIの日はもの凄い混み様なので朝早く(あるいは前日から徹夜をして)いったほうがよい。 子供のための遊び場もあるのでお子さんがいらっしゃる方も大丈夫。休みの日にどっかに連れてってといわれたら「お馬さんの動物園にいこう」といって、そこでお子さんを遊ばせておけばいい。 また、競馬博物館というのも場内にあり、競馬に関する様々なものを展示している。 岩手県競馬と提携を結んでおり、新スタンド地下に岩手県競馬の馬券売場がある。 この競馬場の西門を出た所にある飲屋街は「これぞまさに競馬場近くの飲み屋」といった感じの独特の雰囲気であり、競馬の神髄を味わいたい人は訪れてみることをお薦めする。詳しくは府中競馬西門前にて(と自分のページを宣伝しておく)。 なお、多摩川競艇場が近くにあり、府中本町駅から競艇場行きのバスが出ている。府中本町駅で電車を降りて「いかにもなオヤジ」の後を付けていこうとする場合、バスに乗ってしまうと競艇場まで行ってしまうのでバスには乗らないように注意が必要。競馬場までは屋根付の専用歩道が出ているのでそっち方面に向かおう。 2006年に世界一の大きさのターフビジョンが登場した。通常の3倍ほどの幅のある巨大モニターである。他馬開催日でも臨場感あふれるレースを見るために行く価値がある。なお、この競馬場の欠点は巨大ターフビジョンと内馬場にある馬券売場が視界を遮るため、上の方の指定席を取らないとスタンドから向正面が見えないことである。
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福島競馬場
[最寄り駅] JR東北本線他・福島駅 平坦・小回りの競馬場。夏の開催と秋の裏開催(中央場所との同時開催)があるが、気象条件の関係か、秋は芝がボコボコになっていることが多い。 福島駅からは歩いていけるが20〜30分ぐらいかかる。バスも出ているのでバスでいってもいいだろう。いかにもなオヤジ(で歩いていこうとしている人)が見あたらない場合福島駅東口を出てすぐのところにある駅前の地図看板を見て、場所を確認していこう。ちなみに福島駅で新幹線を降りてすぐのところは西口。もし、そっちに出てしまった場合は東西連絡通路を通って東口に行こう。 それから地方競馬の岩手県競馬の場外発売も行われているので、JRAと岩手県競馬の両方が開催されている時にいくとダブルで楽しめる。岩手県競馬の売場ではタバコが吸えないのが喫煙者にとっては難点だが。
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中山競馬場 [最寄り駅] JR武蔵野線・船橋法典駅 他 暮れのグランプリ有馬記念が行われる競馬場である。ただし、有馬記念の日はものすごい込みようで、某競馬ライターに言わせれば「行かない」ことがお薦めのようである。ちなみに私は有馬記念で大勝ちした時に徒歩20分以上かかるところにある西船橋駅までタクシーに乗ろうとしたが、車道も渋滞しており、タクシーを拾えそうな場所を探しているうちに西船橋に着いてしまったことがある。 この競馬場の大障害はすばらしく、日本一難易度が高いが年に2度しか使われないのが残念である。 この競馬場は食堂やレストランが充実している(もちろん「ジャンクフード」も売っているのでマニアな方もご安心を(笑))。ただし、日本の公営競技場の中で一番といっていいほど「物価」が高い。 船橋法典が最寄り駅であり遊歩道も設けられているが距離が長く、人でごったがえしている。帰りはターミナルである西船橋駅(船橋法典駅ができる前はここが最寄り駅だった)まで歩くという手もあり、中山競馬場から西船橋駅まで歩く道は船橋法典駅ができる前の名残で「オケラ街道」と呼ばれている。今では各地で競馬場の帰り道が「オケラ街道」と呼ばれるようになったが、その発祥の地は中山−西船橋間である。 |
新潟競馬場
[最寄り駅]JR白新線・豊栄駅 JRAが唯一車で来ることを推奨する競馬場である。(つまり駅から遠いってことか。)交通の便の悪さにかけては他の追随を許さない。一応最寄り駅を豊栄駅と書いておいたが、新潟駅からバスでいったほうがいいかも(豊栄駅からもバスが出ているが本数が少ない)。駅から遠いこともあり駐車場が充実している。 1999年までは右回りで、東京競馬場についで2番目に直線の長いコースだったが、2000年は開催がなく、2001年に改装されてオープンした。改装後は左回りとなり、日本一の長さの直線(外回りコース使用時)や芝1000mの直線コースができた。 入り口は1つしかなく入り口を入ってすぐのところにコンビニやマクドナルドなどがあり便利である。 この競馬場の問題点といえば何と言っても交通の便の悪さ。車(バス・タクシーを含む)で来る客がほとんどだが、特に帰りは駐車場から車が出るのにかなり時間がかかる(たまたま私が行ったのが一年間で最も混むアイビスサマーDの時だったかもしれないが)。
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関 西 | 京都競馬場
[最寄り駅]京阪電鉄・淀駅 通はこの競馬場のことを「京都」ではなく「淀」と呼ぶ。 内馬場に大きな池があり白鳥が泳いでいるので、白鳥がこの競馬場のトレードマークになっている。 ちなみに、3000mを越える平地G1レースは(といっても2個しかないが)すべてここで行われる。 他の中央3場は近代化されてしまっているが、ここは落ち着いた雰囲気でありすばらしかった。しかし、近年改装されてしまった。私がいったときは落ち着いた雰囲気だったが、G1だとやっぱり人でごったがえしているかも(特に天皇賞と菊花賞は)。と書いておいたら天皇賞を見に行ったときはやっぱり人でごった返していた。 99年秋に新スタンド「ビッグスワン」が完成した。ここも近代化されていくのか・・。 | 中京競馬場
[最寄り駅]名鉄・中京競馬場前駅 '96年より初のG1レース高松宮杯が行われるようになった。 ローカル場所は新潟以外すべてそうだが府中で打ち慣れていると直線がえらい短く感じられる。平坦・小回りで逃げ馬が粘りやすいコースである。 名物の食べ物は「味噌カツ」。他の競馬場でも売っている串カツに名古屋地方独特の味噌を付けたものである。 ターフビジョンが一つしかないが、ゴール板がその真ん前に立っているので、ちょっと見づらい。
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阪神競馬場
[最寄り駅]阪急今津線・仁川駅 宝塚といえば歌劇団を思い浮かべる人が多いと思うが、阪神競馬場も忘れてはいけない。 この競馬場はおむすび型の独特のコース形態をしている。 ガラス張りの観客席が多いので寒い日や風の強い日でも安心して観戦できるだろう。 パドックは屋根が付いていて、非常に見やすい。 この競馬場はマークカードを置いている場所が少ないので(特に「流し・ボックス式」)、マークカードは必要な時に取りにいくのではなく、ある程度確保しておくことをお勧めする。 以前はコース形態に難があるコースが存在したが、2006年に改装されて外回りコースができた。 |
[最寄り駅]北九州都市モノレール・競馬場前駅 JR小倉駅からまるで銀河鉄道999のようにビルの間から発車するモノレールに乗り、文字通り「競馬場前」という駅で降りるとそこは小倉競馬場である。 九州唯一の中央競馬の競馬場であり。真夏と真冬に開催される。 私は冬しか行ったことがないのだが、夏に行けばかなり暑いと予想される。 この競馬場では九州産馬限定レースが行なわれる場合がある。また、佐賀競馬の場外発売も行なわれており、九州のローカル色満載の競馬場である。コース形態は福島と似たような感じである(つまり平坦・小回りで右回り)。
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北 海 道 | 札幌競馬場
[最寄り駅]JR函館本線 桑園駅 桑園駅(札幌駅の隣駅)からは無料送迎バスが出ているが歩いても10分ぐらいでいける。
暑い夏は涼しい北海道にでも行きたいものだ。その暑い真夏に札幌競馬場で中央競馬が開催される。 |
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函館競馬場
[最寄り駅]函館市電 競馬場前駅 函館駅前から市電に乗れば函館競馬場に着く。 中央競馬唯一の「海が見える競馬場」である。2階スタンド(orそれより上にある指定席)に登れば海が見渡せる。さらに海をはさんで函館山。天気のいい日には津軽半島や下北半島まで見えるらしい。 開催があるのは主に夏だが海から吹き付ける浜風が心地よく、それほど「暑い」と感じずにすむだろう。 函館は観光地が多いので地元の人だけではなく遠征するのにもお薦めである。 |