一番人気が苦戦するといわえる秋の天皇賞。昨年のスペシャルウィークように本来なら1番人気になる筈の馬がならずに勝ってしまい穴をあけることもあれば、95年のナリタブライアンのように、休養明けに弱い馬が怪我から明けて出てきて1番人気になり惨敗するなど、人気の方が間違っているような場合もあるが、東京2000mというコース形態にも問題があるだろう。
競馬をスポーツとして考えた場合、東京芝2000mや東京ダート1600mといった問題のあるコースでG1が行われるのは良くないのかもしれないが、ギャンブルとして考えると、穴が開いてくれて面白い。東京競馬場は現在改装中。2002年には秋天の行われる芝2000mコースも改善されるかもしれないかもしれないので、今の内に穴を狙っておこう。
当然のように1番人気になるのが、今年に入って負け無しのテイエムオペラオー。そして、このレースにはライバルのナリタトップロードも登場する。この2頭が東京競馬場で走った経験は昨年のダービー(トップロード2着,オペラオー3着)だけ。左回りで通用するかが問題である。また、ずっと長いところばかり使われており、2000mの距離もちょっと短いかもしれない。オペラオーは皐月賞馬なので距離実績はあるということになるが、あのときとはメンバーが違う。リスクがあるにもかかわらずリターンは少なそうだから消すことにする。来たらあきらめるということで。
秋天は「G1級の実力はあるがG1勝ちの無い馬」が勝つことが多い。昨年のスペシャルウィークは例外だが、オフサイドトラップ、バブルガムフェロー、サクラチトセオー、ネーハイシーザーなど。そういう馬の筆頭が今年はステイゴールドである。現在秋天2着2年連続である。今年2着ならセキテイリュウオーを越えることになる。7歳だがまだまだ今年に入ってからも衰えていない。前走は5着に敗れたが、もともと休養明けは良くない馬。叩き2戦目の今回は狙い目。
その他の馬では重賞連勝中のダイワテキサス、今年に入って大ブレークのメイショウドトウ、距離・コース適性が共にありそうなトゥナンテあたりが狙い目。
雨の東京競馬場。馬場状態は「重」。重馬場巧者テイエムオペラオーが貫禄勝ちを修めた。2着も重馬場のオールカマーを制したメイショウドトウ。馬場が重くなると荒れるのが普通だが、今回の場合は重馬場が得意な馬に限って人気になっていて能力の絶対値も高かったので、雨のおかげで余計に堅くなってしまった。重馬場が得意な馬を2頭あげるとこの2頭になってしまうのだから。冷静に考えれば馬場が重くなったらこの組み合わせで決まる確率は高くなる。
テイエムオペラオーは1番人気馬として久々に秋天を勝った。それ以上に驚きなのが、鞍上の和田竜二はこれが東京競馬場での初勝利である。初勝利がG1というのは非常に驚きだ。馬場状態も味方したこともあって、府中未勝利ジョッキーが「秋天1番人気は勝てない」というジンクスを見事に破った。
我が勝負馬券は見事に2着3着。惜しかったが1頭強いのがいたので仕方がない。オペラオーはこれで今年に入って負け無しだし、現役最強と呼んで間違いはないだろう。
ところで我が本命ステイゴールドは競馬ブックの武豊騎手のコメントによると2角での不利がすべてだったそうだ。しかも加害馬がテイエムオペラオーときてる。だが、審議にすらならなかった。武騎手にとっては彼の騎手人生最大の汚点であるメジロマックイーン降着を思い出させるようで、悔しかっただろう。降着はおろか審議すらないのだから。降着になっていれば私の予想も的中した筈なのに・・・。
外れ