荒れると言われる秋華賞。というか４歳牝馬三冠目は旧エリ女のころから荒れている。ヒシアマゾンやメジロドーベル級の強い馬がいる年は堅く収まっているようであるが、今年はそれほど強い馬は見あたらない。荒れるムードが思いっきり漂っている。

　まず、出走馬を見て思いつくことが「山内厩舎４頭出しかぁ」ということである。この４頭の中にはシルクプリマドンナやチアズグレイスといった有力馬も含まれる。山内厩舎といえば３歳戦。早熟な馬が多い。別に血統や体質が早熟な馬ばかり集めているわけでもないのだろうが、「早めに仕上げて強い馬が出てくる前に勝たせてやろう」という調教方法によるものなのだろう。優れた育成を受けている外国産馬やラフィアン（マイネル）に早熟馬が多いのと同じ理由なのかもしれない。シルクプリマドンナにしてもその他の山内厩舎の馬にしても、すでに春の段階で能力はピークに達していて、もうピークは過ぎているのではないかとも思われる。というわけで本命視するのは危険だろう。

　どの馬が来てもおかしくないような混戦なので、人気はないが実力はある（かもしれない）馬を軸にしよう。狙いはマニックサンデー。バブルガムフェローの近親のサンデー産駒といういかにもといった良血馬だが、全然人気がない。Ｇ２馬なのに。オークストライアルを勝って以降はオークス、紫苑Ｓと連敗しているが、オークスは距離が長すぎたのが敗因だし、紫苑Ｓも休み明けだったことが敗因である。紫苑Ｓは５着といえども勝ち馬に0.2秒差であり、惨めな負け方をした訳ではない。今回は一叩きされて良くなるだろう。この２連敗のせいで人気を落としているようなので、今回が買い頃である。