ホッカイドウ競馬、いや、地方競馬期待の星コスモバルクが堂々の参戦。１番人気となっている。しかし、この１番人気は危険な香りがぷんぷんしている。ライデンリーダーが中央の競馬を勝てなかったことを考えてみるとわかると思うが、中央競馬陣営の思惑として、地方所属馬にはクラシックタイトルを持っていかれたくないというのがあるだろう。自分の馬が負けたにしても勝つ馬は中央の馬であって欲しいという思惑があるはずだ。ましてその地方馬は１番人気である。何頭かの馬は自分の勝負は度外視でコスモバルクを負かしにくることだろう。また、中央の馬は賞金的に足りなさそうな馬を除けば、トライアルには余裕をもって臨めるが、地方馬の場合、自地区の認定競走と中央のトライアルをどうしても勝つ必要があるため、トライアルに万全の仕上げをして臨む必要がある。そのためトライアルで燃え尽きている可能性も高い。しかも、コスモバルクはホッカイドウ競馬が期待をしすぎていて観光の目玉（？）として、わざわざ門別で公開調教を実施して、当日の中山には直前輸送である。このような仕上げ方では皐月賞で勝つのは難しいだろう。地方競馬所属の期待の星ということで人気が過剰になっており、馬券的には消すのが正解だ。

　本命はもう１頭のコスモの馬コスモサンビーム。この馬はコスモバルク包囲網に参加する必要がない、いや、陣営の馬主に対する建前もあるわけだからむしろ包囲網に参加してはいけない馬なので、思う存分自分の力を発揮するに違いない。休み明けのスプリングＳでは５着に敗退しているが、人気の下がった今回はかなりの狙い目である。何と言ったって昨年の２歳チャンピオンであるし、今年絶好調のコスモ／マイネル軍団の筆頭格である。問題なのは血統の地味さだけであるが、これはコスモバルクの場合も一緒。コスモの陣営もマークがコスモバルクの方に集中するように出して来ているのかもしれず、むしろ勝負になるのはコスモサンビームと考えられる。

　相手は手広くいく。マイネル軍団はとにかく「買い」である。今年は例年にも増して絶好調なのでどれか１頭ぐらいは連に絡むだろうし、マイネル／コスモだけで上位独占ということもありうる。穴馬としてオモシロイのがカリプソパンチ。アーリントンカップであのシーキングザダイヤに0.1秒差２着。父ダンスインザダークということで距離が延びた方がいいと思われる。しかも鞍上が岩田康騎手というのがもの凄く魅力。