香港の調教師Ｉ．アラン師が引退を表明した。アラン師といえばフェアリーキングプローン（00年安田記念１着）、オリエンタルエクスプレス（98年安田記念２着）、インディジェナス（99年ＪＣ２着）など、日本競馬で活躍する馬が多い。それだけ遠征慣れしていて、日本の競馬に対する意気込みも強い。スプリンターズＳに登場する「ただ出るだけ」のヨーロッパの馬とは違い、無視できない存在である。（余談だが、開催時期がずれた最近はそうではないが一時期スプリンターズＳでは外国馬が必要以上に人気を集めるので外国馬を外して買うとおいしい配当の馬券を手にすることができた時期があった。）

　そのアラン調教師の日本での最後の舞台となりそうなのがこの安田記念である。日本競馬に対する思い入れの強い調教師なので、最後のチャンスは普段よりも増して意気込みもあることだろう。アラン厩舎のセルフフリット（広東語名：自家飛）は昨年の香港カップでエイシンプレストンに先着した馬であるが、もっとも得意とするのはマイル戦。2000mの香港ダービーでも２着と、単なるマイラーではなく中距離もこなせるので、距離の割にスタミナが必要と言われる安田記念でも大丈夫だろう。セルフフリットを本命とする。

　その他の馬は手広く流す。前走休み明けでも高パフォーマンスを見せたトニービン産駒のテレグノシスが相手筆頭だが、それ以外もほとんど全ての馬に流す。ユートピアだけは橋口厩舎がツルマルボーイに有利な流れに持ち込むために出してきたラビットであると思われるので消し。その他全てが連の相手。