2006年11月 5日(日) 5回東京2日目 15:35発走
11R 第44回アルゼンチン共和国杯
3歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2500m

 前日の府中のメインレースの名前は「ブラジルカップ」である。「ブラジル連邦共和国カップ」でも「ブラジル連邦共和国杯」でもなく、国名の通称である「ブラジル」がレース名となっている。JRAのレース名に国名が冠される場合、このように通称名が冠されるのが一般的である。しかしながら、なぜかこのレースであるアルゼンチン共和国杯だけは正式な国名を冠している。もし競馬をやっていなかったらアルゼンチンという国の正式名称が「アルゼンチン共和国」であるということを知らなかったかも知れない。ちなみに日本で「アル共」と言った場合アルゼンチン共和国そのものを指すことはほとんど無く、一般的にアルゼンチン共和国杯というレースのことを指す。

 このGIシーズンの谷間にあるハンデ戦アルゼンチン共和国杯は荒れるハンデ戦として有名である。ハンデ戦の穴パターンとしてありがちなのが「軽ハンデの逃げ馬が粘ってしまった」というパターン。軽ハンデの馬が穴を開けるのは逃げ・先行の場合が多い。一瞬の脚を活かすタイプよりも、終始スタミナを消耗するような走りをする逃げ馬の方が、より斤量による影響が大きいのだろう。

 本命は「軽ハンデの逃げ馬」トレオウオブキング。2走前に出世レースとして名高い阿寒湖特別を勝っているのだから長距離適性はあるだろうし、阿寒湖特別の時の逃げをここでも見せれば大いに期待できる。前走は東京に参戦して、中舘が乗っているにもかかわらず逃げずに3着だったが、今回は内枠を引いた枠順の利を活かして是非とも逃げ粘って欲しい。鞍上は津村騎手に乗り替わりだが、この津村は過去2年間のデータを調べてみると1枠での成績が極端にいいというのが強みである。逃げ馬がわりと得意な騎手なので内枠の利を活かせれば力が発揮できるのだろう。

 対抗は最内枠の「軽ハンデの逃げ馬」アドバンテージ。同枠にトレオウオブキングが居てどちらがハナを切るかが鍵を握っているが、ハナは切れなくてもすんなり先行すれば粘れるだろう。また、内枠2頭ほど斤量には恵まれていないが、先行力と長距離実績のあるメジロコルセアを▲とする。

 その他の連の相手はハンデ戦で混戦模様なので買う馬よりもむしろ消す馬を選ぶ消去法で手広く行く。まず、この時期に移動になってからの9年間で6歳以上はほとんど連に絡んでおらず7歳以上は全く連対していないので7歳馬のグラスポジションブリットレーンは消し。6歳馬は地力のある馬が多いので無条件には消せないが、休養明けであり3年ぶりの芝のレースとなるスズジャパンは消して良いだろう。高齢馬以外では休養明けでかつ主戦の吉田豊から郷原に乗り替わった唯一の牝馬メジロトンキニーズを消しとする。

結論
[馬連]
2-[1,4,5,6,7,8,9,11,13]・・・300pts
1-13 ・・・300pts
B馬名性齢騎手斤量
1 1 アドバンテージ   牡3 *川島信二 50
2 2 トレオウオブキング 牡5 *津村明秀 51
3 3 グラスポジション  牡7 *蛯名正義 54
3 4 アイポッパー    牡6 *横山典弘 58
4 5 チェストウイング  牡5 *田中勝春 54
4 6 ドラゴンキャプテン 牡5 *石神深一 51
5 7 トウカイトリック  牡4 *ルメール 56
5 8 ルーベンスメモリー 牡6 *柴田善臣 55
6 9 トウショウナイト  牡5 武士沢友 57.5
610 メジロトンキニーズ 牝4 *郷原洋司 51
711 ウインジェネラーレ 牡6 勝浦正樹 57
712 $スズジャパン    牡6 後藤浩輝 53
B813 メジロコルセア   牡4 *北村宏司 53
814 ブリットレーン   牡7 *松岡正海 53

レース後のコメント
 重賞を勝てそうな器ではあるがなかなか勝てなかったトウショウナイトが重賞初制覇。ついでに武士沢騎手も重賞初制覇である。ハンデ戦の鉄則通りハンデに「.5」の付く馬は要注意だった。終わってから気づいても遅いのだが。トウショウナイトはwoodman系にもかかわらず何故か距離が延びると活躍する馬なので、結構前から注目していた馬であるが、ついに重賞を征した。

 2着はトップハンデのアイポッパー。気が付いたら好走している馬だが、なかなか勝ちきれないよな。昨年の2着馬マーブルチーフもそういうタイプの馬だったので、アル共の2着は「○○はまた2着かよ」と思ってしまうような馬を狙っていけばよいのだろうか?それにしても荒れるハンデ戦として有名なアル共が1,2番人気のワンツーで決まってしまってよいのだろうか?それにしても横山典はまたしても2着か。これで3週連続日曜メイン2着。ノリの2着はGIだけではなくGIIでも発揮された。ここまで来ると芸術的である。ちなみにノリはこの日3連勝を含む5勝2着1回3着2回と完全に確変モードに入っていた。

 このレースは最内枠のアドバンテージが逃げて、メジロコルセアが番手から競っていく展開だった。我が本命のトレオウオブキングは好位追走。しかし、前の2頭が作り出す先頭3F28.5秒のハイペースのせいで先行した馬が軒並み大崩れ。トレオウオブキングは厳しい流れの中で7着と先行勢よりは頑張ってはいたが、もともとは逃げかそれに近い先行で展開が填ると来るタイプの馬なので今日の展開は厳しかった。

外れ



2006年11月 5日(日) 5回東京2日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第44回アルゼンチン共和国杯
3歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2500m 14頭立
馬名性齢騎手斤量タイム着差通過順上3F単勝体重増減厩舎賞金
69トウショウナイト 牡5武士沢友57.52.31.006-05-05-0335.2 14.1482 +4(美)保田一隆5800
34アイポッパー   牡6横山典弘 58 2.31.0クビ09-09-09-1034.8 24.4454 +2(栗)清水出美2300
46ドラゴンキャプテン牡5石神深一 51 2.31.1クビ10-09-09-0935.0 615.8506 +2(美)矢野照正1500
45チェストウイング 牡5田中勝春 54 2.31.413/411-11-11-1235.0 35.2446 +2(美)秋山雅一870
57トウカイトリック 牡4ルメール 56 2.31.51/211-11-11-1235.2 57.1436 +8(栗)松元省一580
610メジロトンキニーズ牝4郷原洋司 51 2.31.514-14-11-1035.31242.2508+14(美)高橋裕  
22トレオウオブキング牡5津村明秀 51 2.31.5ハナ05-05-05-0635.61134.2458 +4(美)清水英克 
711ウインジェネラーレ牡6勝浦正樹 57 2.31.63/408-07-07-0635.6 46.7546 0(美)国枝栄  
33グラスポジション 牡7蛯名正義 54 2.31.73/411-11-14-1235.4 831.0448 0(美)尾形充弘 
1058ルーベンスメモリー牡6柴田善臣 55 2.31.911/406-07-07-0636.0 716.9478 -4(美)高橋祥泰 
1111アドバンテージ  牡3川島信二 50 2.32.401-01-01-0137.11033.6484+12(美)萩原清  
12814ブリットレーン  牡7松岡正海 53 2.34.7大差03-03-03-0338.91346.4492 +4(美)加賀武見 
13712スズジャパン   牡6後藤浩輝 53 2.35.121/203-03-03-0339.31457.5512-10(美)小西一男 
14813メジロコルセア  牡4北村宏司 53 2.35.902-02-02-0240.3 933.3476 -2(美)大久保洋 

LAP  7.1-10.7-10.7-12.1-12.0-12.3-12.5-12.9-12.4-12.6-11.8-11.8-12.1
通過 28.5-40.6-52.6-64.9  上り 73.6-60.7-48.3-35.7  平均 1F:12.08 / 3F:36.24
単勝  9 \410
複勝  9 \160 / 4 \170 / 6 \340
枠連  3-6 \820 (2)
馬連  04-09 \940 (1)
ワイド 04-09 \390 (1)/ 06-09 \1050 (11)/ 04-06 \1380 (16)
馬単  09-04 \1820 (1)
3連複 04-06-09 \5090 (16/364)
3連単 09-04-06 \19690 (46/2184)

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