デュランダル、アドマイヤマックス、カルストンライトオといったスプリンター界の主役が相次いで引退し、確固たる中心馬が不在となった今年の高松宮記念。その中で週頭の段階で出否が未定だったラインクラフトが出走することとなった。瀬戸口厩舎はマルカキセキも出走しており、２頭出しである。そしてこの２頭は共に福永祐一のお手馬である。その福永が選んだ馬がラインクラフト。順当に考えたら「福永が選んだ方の馬」が有力だろう。しかし、ラインクラフトは出否が未定だったのは仕上がり途上だからであり、体調面で不安がある。また、１番人気シンボリグランは先行タイプであり、トウショウギア、ギャラントアローと言った逃げ馬もいるので、ここでラインクラフトが先行争いに加わるとペースは速くなるだろう。逃げタイプ２頭がハナを争って、そのすぐ後あたりをマークされやすい人気馬が追いかける展開になればハイペース必死である。ラインクラフトはハイペースを作り出して自厩舎の差し馬マルカキセキに有利な流れを作るために出走してきたと予想される。福永がこちらを選んだのは今後のことを考えてだろう。厩舎的に見てもラインクラフトの狙いはこの後のマイル路線であり、それに対してマルカキセキはスプリントでこその馬である。厩舎が勝負をかけている馬はマルカキセキだろう。というわけでマルカキセキを本命とする。

　対抗は中京巧者シンボリグラン。オーシャンＳは３着だったが得意の中京ならもっとやれるだろう。混戦模様なのでその他の馬にも手広く流す。トライアルの勝ち馬だが、ネイティヴハートは地方馬故に出走権確保のためにオーシャンＳでピークまで仕上げてきているだろうから今回は難しそうだ。また、ブルーショットガンは松永幹夫騎手の引退でしかも1400勝ががかっていたので周囲の騎手が気を使っての勝利なので「普通のレースをする」今回は見送り。