有馬記念というか中山2500mは内枠の先行馬が有利である。スタートしてまもなくカーブがあり、また、コーナーの数が多い独特のコース形態なのが理由である。そして最内枠に入ったのはメイショウサムソン。実績的にもナンバーワンの馬であるが、枠準にも恵まれた。しかも、当日は雨模様。重馬場になることが予想されるが、オペラハウス産駒は重馬場が得意である。また、サムソンの母父はダンシングブレイヴ。ダンシングブレイヴを初めとしたリファール系の馬も重馬場が得意である。血統的には明らかに重馬場向きの血統。メイショウサムソンにとっては好条件が揃いすぎた。まず負けることは無いだろう。人気にはなっているがメイショウサムソンを本命とする。特に有馬記念は普段競馬をやらない素人の参加が多いので、「誕生日馬券」とか根拠の薄い馬券が普段よりも多く売れる。こういう馬券は全ての目に均等に投票されるだろうから、相対的に人気サイドの実力馬を買った方が期待値が高くなる傾向があり、人気馬から入った方がおいしいのである。

　対抗は昨年の２着馬ポップロック。なかなかＧＩを勝てない馬であるが、前走のＪＣでも２着であるように２着に来ることに関しては天才的な馬である。勝ちきれないものの安定感のある馬なので連単の２着付けにするにはもってこいだ。また、角居厩舎がわざわざ東京大賞典に出走するデルタブルースをここでも起用してまで３頭出しをしてくるぐらいだから気合は入っているだろう。

　▲はレベルの高い３歳牝馬の中でも最もレベルの高いダイワスカーレット。兄ダイワメジャーとの兄妹対決に注目が集まるが、両ダイワの主戦騎手安藤勝己が選んだ馬は姉ダイワスカーレットの方である。アンカツが選んだ馬ということでスカーレットを高評価とした。

　上記３頭が狙い目だが、相手を絞って３連単で勝負する。

　まず３着候補として狙うのは、久々復帰のＪＣで叩いてここで勝負をかける実力馬ドリームパスポート。なかなか勝てない馬であるが、大レースでも２，３着は多く、３着付けで狙うのには向いているだろう。高田騎手は前日の中山大障害でも２着と好走し、復活をアピールした。ただし前日時点では今年未勝利である。年間０勝の騎手が有馬で騎乗するのは史上初だそうだが、頑張って欲しい。

　それからこの日引退レースを行なうダイワメジャーも３着には押えておきたい。距離がちょっと長い気がするが昨年の有馬でも３着であり、こなせない訳ではない。

　もう１頭有馬記念だけに「キネーン」が騎乗するロックドゥカンブ。別に洒落で馬券を買うわけではないのだが（洒落で買うのなら３連単３着付けでなくて単＋複で「がんばれ」の文字が入った「記念馬券」だし）、キネーン騎手の能力と、馬自身の底を見せておらず他馬との直接対決も初めてである未知の魅力を買って押さえることにする。

　人気どころの中ではウオッカは消しとしたい。来てもおかしくないと思うが、前述の通り有馬記念は普段競馬をやらない素人が多数参加するレースである。64年ぶりに牝馬でダービー制覇をしてスポーツ紙だけではなく一般紙でも話題になった知名度のあり素人受けする馬は人気過剰になりがちなので期待値が低いので、馬券的には消しとする。