今年の宝塚記念は例年に無い好メンバーで楽しみな一戦である。中でも注目されているのが、64年ぶりに牝馬でダービーを征したウオッカが果敢にも古馬GI宝塚記念に出走することだろう。前売り１番人気である。その年のダービー馬が３歳ながら宝塚記念に出走したといえば03年のネオユニヴァースである。ネオユニヴァースの様な「皐月賞を勝った馬」ですら馬券にならなかったのである。ウオッカの様な「桜花賞を勝てなかった馬」は危険な感じがする。３歳牝馬の中ではダイワスカーレットと共に力は抜けているし斤量51kgも魅力だが、人気が過剰になりすぎていて狙いづらい。しかも宝塚記念というレースは３歳馬が馬券になることがまず無いのだからウオッカは消しと考えたい。

　本命はメイショウサムソン。昨年の秋こそイマイチだったが、オペラハウス産駒だけに古馬になってからの方が期待できる。テイエムオペラオーがそうだった様に、サムソンも今年はブレイクするだろう。その年の春天馬が出走してきた場合の過去10年間の成績は[3,2,0,1]と信頼度も高い。軸はメイショウサムソンで決まりである。

　相手筆頭はウオッカと同じ厩舎のポップロック。ウオッカに注目を集めさせておいて実はポップロックが厩舎の勝負馬であるということも十分考えられる。厩舎サイドの立場からしたら、２頭出しで武豊と四位を確保できた場合、勝負馬に武豊を乗せるだろう。武豊が乗っている方の馬の方が期待できる。

　それ以外ではマイルで大活躍だが2200mも守備範囲のダイワメジャーと、前走は惨敗だし牝馬限定戦でしか実績が無いがまだまだ見限れないカワカミプリンセスが相手。