サンアディユが不慮の事故で亡くなり、昨年のスプリンターズＳ馬アストンマーチャンもこのレースは回避。楽しみにしていた２頭がここにおらず、寂しいメンバーとなった。それでもそれなりにメンバーは揃っていて見ごたえのあることだろう。

　さて、本命は逃げに転向してから絶好調のローレルゲレイロ。最初は藤田が乗っているから逃げるとうまくいくと思っていたのだが、阪急杯では四位が乗っても逃げ切った。その阪急杯で勝利をもたらした四位が今回も騎乗である。最終週の力の要る馬場はパワーのあるリファール系の馬がピッタリだろう。気になるのは1200mという距離初経験というところだが、高松宮記念は1200mの経験のない馬の連対が多い。昨年は1200m未経験の馬のワンツーだった。父キングヘイローは芝1200mの単勝回収率130%なので1200mでも大丈夫だろう。そもそもキングヘイロー自体が高松宮記念勝ち馬だし。阪急杯はこのレースとの相性もいいことだし、勢いに乗るローレルゲレイロを本命とする。

　対抗はスーパーホーネット。昨年のマイルＣＳ２着馬である。この馬も1200mは未経験だが先に書いたようにそんなことは問題ない。平坦で力の要る馬場の得意なロドリゴデトリアーノ産駒であるので、血統的にも向いていると思われる。ロドリゴデトリアーノ産駒といえばゴールデンロドリゴという馬場が荒れてくると好走し、最終週に行なわれるスプリントGIで入着を繰り返していた馬も出ているし、スーパーホーネットも最終週の芝では好走できるだろう。

　その他の馬の中では「ローカル男」であり現在関東リーディングの中舘騎乗のブラックバースピンが面白い。アストンマーチャンで出てくるのを楽しみにしていたのだが、替わりの馬でも頑張ってくれるだろう。その他ではスズカフェニックス、ファイングレイン、キンシャサノキセキに昨年の２着馬ペールギュントも狙ってみる。