毎年のようにここの予想で書いていることであるが、ダービーといえば馬主や調教師、生産者等競馬関係者にとって特別なレースである。馬にとっても一生に一度の特別なレースである。ジャパンカップのほうが賞金が高くなったとはいえ、やはり格や重みはダービーが一番である。馬券師としてもやはりダービーは他のレースよりも的中したときの充実感が大きい。競馬場にもダービーデーは独特の雰囲気が漂い、気持ちも高ぶってくる。ぜひとも的中させたいところである。

　最大出走頭数が18頭になってからのダービーは堅く納まることが多く、ここ１０年間で９回連対している。唯一の例外は一昨年。ウオッカが勝った年である。その年荒れたのは、あそこまでの強い牝馬が出走してくるという番狂わせがあったからである。そもそも桜花賞からというローテーション自体が異色だった。強い牝馬が通常のダービー出走馬とは別路線から参戦などの特殊事情がなければ１番人気の信頼性は絶対的である。同じく競馬の祭典と言われている有馬記念は普段競馬がやらない人まで参戦する「国民的行事」なのでそんなには堅くならないが、ダービーの場合は同じお祭りでも普段競馬をやる人が普段よりも気合を込めるレースであり、もともと競馬に興味が無い人が興味を抱くレースではないので、馬券を買う側の目も肥えているからなのだろう。しかも府中芝2400mという紛れの少ないコース。堅い決着で収まることが多いのである。

　本命は１番人気の皐月賞馬アンライバルド。皐月賞のレースぶりを見ても東京の方がよりあってそうだし、血統的にもフサイチコンコルドの下なのでダービー向きである。菊はどうかはわからないが、ダービーはまず負けないだろう。鞍上は日本を代表する騎手岩田康誠。まだダービーを勝ったことはないが、ダービーというのはダービーを勝ったことはないがダービージョッキーにふさわしい騎手が勝つレースである（ただし武豊は例外）。そろそろ順番がまわって来そうな騎手といえば岩田である（横山典もいるけどロジユニヴァースは皐月で負けすぎだしな）。

　２番手、３番手評価は２頭出し橋口厩舎のリーチザクラウンとアイアンルック。リーチザクラウンはダービー直前になってラジオNIKKEIより皐月賞のレース後のコメントの誤りについて謝罪と訂正が発表された。わざわざダービー直前になって「長距離は向かないと思います」は騎手のコメントではなく、記者の作りでした、単騎と短距離を聞き間違えました、という訂正である。記事が発表されてすぐではなくこの時期に発表されるとはどんな裏事情があるのだろうか？とにかく陣営がダービーに対して本気で臨んでいる事は間違いない。橋口厩舎ということでＧＩでは勝てないけど２着や３着といった印象があるが、１着付けにする馬は決まっているので、橋口厩舎の２騎は２、３着付けとしよう。おそらくリーチザクラウンは逃げもしくは先行でアイアンルックは後ろから行かせる作戦で来るだろう。共倒れになることはせず、展開がどちらに転んでも片方は残るという寸法である。少なくともどちらか片方は馬券になると見た。

　これらの馬から３連単で流す。その他の馬は手広く行こう。