今年初めてのＧＩレースである。「ダートでは未知数の実力馬」ダイワスカーレットが出てくれればもっと盛り上がったのだが、残念ながら故障で引退。ところで、このフェブラリーＳは設立当初を除けばかなり堅い決着となる傾向のレースである。１番人気馬は過去10年で６勝。敗れた４戦のうち２着や３着は無いので、１番人気の馬の取捨を検討し、基本は「頭」にする、頭にするのに足りないのなら馬券からは外すという狙いでいいだろう。

　というわけで１番人気馬の取捨が問題である。今年の１番人気はカネヒキリ。結論から先に言うとこの馬は買いである。つまりカネヒキリを頭（連単系の１着付けか単勝）で買っておけばよい。３年前のこのレースの覇者であり、当時はダート最強馬と言われていた。怪我に泣かされて長期休養し、昨年の秋に復帰したが、その後のレースを見ていると完全復活と考えて問題ない。ＧＩ３連勝で、通算ＧＩ７勝と、同期の同馬主のディープインパクトについに並んだ。ここで勝って数の上ではあのディープインパクトを超えるＧＩを勝って欲しいものである。ルメール騎手が騎乗してから３戦負けなしというのも心強い。

　相手は昨年の勝ち馬ヴァーミリアンでいいだろう。武豊が乗っていれば国内では連を外していない。カネヒキリが休んでいる間に台頭してきてＧＩを勝ちまくったが、さすがに完全復活後のカネヒキリにはかなわないと見た。実際ＪＤダート、東京大賞典と復帰後のカネヒキリとの直接対決では負けているわけだし。しかし、ダートでは堅実な走りをする馬なので２着として狙うにはうってつけの馬である。

　もう１頭人気サイドのカジノドライヴは、鞍上の騎乗スタイルを考えても２着を堅実に拾いにいくというよりは勝ちに行く（勝てなかったら着外に負ける）だろう。勝つ可能性もそれなりにあるが、馬券に絡まない可能性も高い。というわけで２着で狙うならヴァーミリアンだと判断した。本当はカジノドライヴも人気になっていなかったら押さえておきたい1頭ではあるのだが。