NHKマイルカップへの優先出走権が与えられるトライアルレースなのだが、例年の傾向として距離とか賞金とかそういう諸般の問題で皐月賞を断念した馬ばかりが出てくるのがこのニュージーランドトロフィーである。しかし、今年は短距離とかマイルのスペシャリスト的な馬が揃った。NHKマイルカップへのステップレースとしてうまく機能しそうである。しかし、有力な馬が多く揃いすぎたために混戦模様であることには変わりない。過去10年の馬連平均が183倍という荒れるレースなので人気はあまり当てにせずに狙ったほうがいいのかも。

　本命はアドバンスヘイロー。前走のアーリントンカップは0.4秒差の６着だが内有利なコース状態で直線で外へヨレるロスが響いたもの。阪神→中山に替われば集中力が持続するだろうし、２走前のジュニアカップくらい走れば勝ち負けが期待できる。父のキングヘイロー産駒は産駒を黙って買っていれば回収率がプラスになる高期待値種牡馬であるし、マイルのオープンであるジュニアカップを勝っているのは心強い。

　対抗は２頭出し相沢厩舎の一角リスペクトキャット。芝での実績はデビュー戦の２着以外は前走のスプリングＳでいいとこ無しの12着というのしかない。しかし、今回は内田博を起用しての勝負である。厩舎２頭出しをしてしかもリーディングジョッキーを起用。勝負がかりと見ていいだろう。血統的にもミスプロ系の母にストームキャットなので皐月よりもマイル狙いの筈である。スプリングＳ惨敗は気にせず度外視して狙ってみよう。

　その他の馬では２連勝で重賞を制覇して勢いに乗るジョーカプチーノが３番手。以下、このレースと相性のいいアーリントンカップで最先着のマイネルエルフと前走ゴールドエンデバーに乗って勝った御神本がわざわざテン乗りで乗ってくるスペシャルクインも何かありそうなので押さえておく。