私は普段障害レースの予想において「障害レースは平地以上にコースが多様性に富んでいるためコース適性がより重要」という考えからコース実績を重視した予想をしているが、今回は敢えてコース実績の無い馬を狙ってみる。

　本命はコウエイトライ。新潟の障害コースではこれが初出走。実績が無いと言っても負けてばかりというのではなくて出走自体が無いのだから、この馬が新潟コースに適性があるのか無いのかは未知数である。飛越自体の巧さよりもスピードで勝負するタイプの馬なので、障害自体の難易度が低くコースも襷などは無く回ってくるだけの新潟コースにはおそらく適性があると思う。数々の重賞で活躍しているが、日本の障害レースの最高峰である中山大障害には障害の難易度が高くて向かないと言って出さない様な名より実を取る陣営が使ってくるのだから適性ありと判断されたのだろう。

　コウエイトライは普段は小坂騎手の乗り馬であり、障害重賞巧者小坂の代表的な乗り馬でもあるのだが、今回は怪我で休養中のため高田騎手が騎乗する。その高田騎手であるがデビュー３年目の2001年に障害重賞４勝をするなど若い頃から障害で大活躍をしていて、小坂が台頭してくる前は障害界の若手のホープと言われていた。その高田は障害重賞が行われる全６場の中で新潟だけまだ重賞勝ちが無い。関西所属だけに新潟で騎乗すること自体少ないのであるが、ここで勝てば全６場障害重賞制覇ということになる。せっかくチャンスのある名馬に乗せてもらったのだから、今回はモチベーションも高いだろう。そのことからもコウエイトライを本命としよう。

　馬券的にはコウエイトライの単勝で勝負する。コウエイトライは２、３着が多い馬であるが、鞍上の高田は記録がかかっているので着を拾うのではなく勝ちに来るだろうから頭で勝負。