2011年 5月 1日(日) 3回京都4日目 15:40発走
11R 第143回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 18頭立

 いつもなら「本命は…」と書き始めるところだが、今回はあえて▲を先に紹介しておく。▲とはいえその馬が馬券に絡む確率は最も高いと思っている。何故馬券に絡む確率が最も高い馬に▲しか付けないんだとお思いであろうが、3着以内に入る確率は極めて高いが勝つ確率はそんなに高くないからだ。ここまで書いたら勘の鋭い方はどの馬のことかお分かりであろう。ローズキングダムを▲とする。とにかく安定した馬であり長距離でも大崩れはない。あのローザネイ一族のローズバドの仔であり、とにかく2着3着が多い血統だ。一族悲願のGI制覇を達成した馬であるが、1つ目のGIは2歳戦なので他のGIと比べて格が低いし、2回目のジャパンカップは2位入線したものの1位入線馬が降着になってしまい繰り上がりで手にした1着だ。前に1頭馬を置いてゴールをしなければならないという本能が遺伝子の中に織り込まれているのだろう。安定して力を発揮できるが競り合いに弱いってとこか。ローズキングダムの3連単2,3着付けで勝負。

 では本命は何かと言えば一昨年の勝ち馬で昨年の2着馬であるマイネルキッツ。3200mという特殊な距離なので距離適性を重視して本命とする。昨年は負けたとは言え3着に5馬身差を付けているのだし、スタミナ勝負ならこの馬である。母父サッカーボーイは自身はマイルで活躍した馬だが父としてナリタトップロード、ヒシミラクルといった長距離馬を輩出しているスタミナ血統である。血統も魅力的だが、昨年ほど人気になっていないのも魅力であるので適性を考えてマイネルキッツを本命とする。

 対抗はトゥザグローリー。母トゥザヴィクトリーという良血馬である。レベルの高い4歳馬の中でクラシックでは活躍できなかったし秋は何を血迷ったかマイル路線に登場したが、中長距離に戻ってから本格化した。菊花賞をパスしてマイルCSに向かったところから距離適性がちょっと気になるところだが中距離GIIを連覇している勢いを買ってみたい。現4歳世代は層が厚いのでその筆頭格の馬を信頼しよう。

 マイネルキッツトゥザグローリーを頭でローズキングダムの2,3着付けの3連単で勝負するが、流す相手はビートブラックヒルノダムールナムラクレセントペルーサエイシンフラッシュといったところ。好メンバーが揃った一戦なので極端な穴馬が来ることはないだろう。コスモメドウも丹内が鞍上でなければ買いなのだが、長距離は騎手の腕が物を言うので今回は消し。

結論
[3連単]
08→04→(01,02,03,06,09,15) ・・・100pts
08→(01,02,03,06,09,15)→04 ・・・100pts
09→04→(06,08,15) ・・・200pts
09→(06,08,15)→04 ・・・200pts
09→04→(01,02,03) ・・・100pts
09→(01,02,03)→04 ・・・100pts

B馬名性齢騎手斤量
1 1ビートブラック 牡4 岩田康誠 58
1 2ヒルノダムール 牡4 藤田伸二 58
2 3ナムラクレセント 牡6 和田竜二 58
2 4ローズキングダム 牡4 武豊 58
3 5 $ジェントゥー セ7 *ブフ 58
3 6ペルーサ 牡4 横山典弘 58
B4 7 マカニビスティー 牡4 *小牧太 58
B4 8マイネルキッツ 牡8 松岡正海 58
5 9トゥザグローリー 牡4 *四位洋文 58
510 トーセンクラウン 牡7 江田照男 58
611 ゲシュタルト 牡4 藤岡佑介 58
612 コスモヘレノス 牡4 *中谷雄太 58
713 ジャミール 牡5 *ウィリア 58
714 トウカイトリック 牡9 *川田将雅 58
715*エイシンフラッシュ 牡4 内田博幸 58
816 オウケンブルースリ 牡6 浜中俊 58
817 フォゲッタブル 牡5 丸山元気 58
818 $コスモメドウ 牡4 *丹内祐次 58

レース後のコメント
 前半は1000m通過が1.04.02の超スローペース。しかし、このスローペースを悟ったのか、途中から積極的に動く馬が多かった。

 当初ゲシュタルトがハナを切っていたが前半1000m過ぎでコスモへレノスが上がって行きハナに立つ。更に1角過ぎではトゥザグローリーが上がって行って逃げる展開。そのまま楽に逃げ切るのかとも思われた。しかし、出遅れて後方にいたナムラクレセントが2角手前のカーブで大外から捲り気味に加速して行き、ついにはハナに立った。そのあたりからペースが上がる。マイネルキッツはナムラクレセントがハナに行ったのを見てそれをマークする様に上がって行き番手に付けた。

 道中先頭の馬が、いや全ての馬の位置取りが目まぐるしく変わる忙しい展開。前半1000mの通過タイムを見たときは上がり勝負でスタミナがそれほど要求されないつまらないレースだなと思ったのだが、そんなことは無かった。最初の1000mの通過タイムこそスローペースのそれであるが、まさにスタミナ勝負と騎手の駆け引きによる「これぞ長距離戦」という様な面白いレースだった。

 勝ったのは最後の直線で差し切ったヒルノダムール。2着は道中勝ち馬と同じような位置に待機していたエイシンフラッシュ。乱れるペースも気にせずじっと我慢した2頭が最後の直線で力を発揮できたのだろう。昨年の皐月賞2着馬とダービー馬のワンツー。さすがこの世代はレベルが高く、層が厚い。もちろんこの様な動きの多い展開の長距離レースだっただけに馬が強いだけではなく騎手の腕も物を言ったのだろう。

 ちなみに勝った藤田騎手はこの日は天皇賞しか乗っていなかった。かなざわいっせい風にいうとジェット噴射騎手である。レース前にこれに気づいていれば当たったかもしれないのだが、私がそれを知ったのはレース後だった。今年のフェブラリーSをトランセンドで勝った時もそんな感じだったし、どんなに体調が悪くて休みたくてもここぞという時のレースだけは出走し、そして結果を残すという勝負師気質な騎手なのだろう。

 後半ハナを切っていたナムラクレセントは上記2頭に差されたが3着に粘る。

 我が本命マイネルキッツも直線ではナムラクレセントに届くかという手ごたえに見えたのだが、6着に敗退。

 そして「馬券に絡む可能性が最も高い」と予想したローズキングダムは11着に惨敗。掲示板には確実に入る善戦マンなのだが、この馬らしくないレースだった。距離が長すぎるのかな?

外れ



2011年 5月 1日(日) 3回京都4日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
【11R】 第143回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 18頭立
馬名性齢騎手斤量タイム着差通過順上3F単勝体重増減調教師賞金
12ヒルノダムール牡4藤田伸二 58 3.20.609-08-07-0635.3 716.9474 0(栗)昆貢13200
715エイシンフラッシュ牡4内田博幸 58 3.20.7 1/209-10-10-0835.2 37.1490 -2(栗)藤原英昭5300
23ナムラクレセント牡6和田竜二 58 3.20.91 1/211-10-01-0136.3 511.3502 +2(栗)福島信晴3300
47 マカニビスティー牡4小牧太 58 3.21.11 1/412-12-13-1235.417234.3476 -2(栗)矢作芳人2000
714 トウカイトリック牡9川田将雅 58 3.21.1クビ17-17-18-1635.118253.3454 +2(栗)野中賢二1320
48マイネルキッツ牡8松岡正海 58 3.21.2クビ03-03-02-0236.4 613.8498 -8(美)国枝栄 
11ビートブラック牡4岩田康誠 58 3.21.3 3/406-05-10-0835.8 920.8508 -2(栗)中村均 
36ペルーサ牡4横山典弘 58 3.21.5106-07-07-0636.1 48.0506 +4(美)藤沢和雄 
35 ジェントゥーセ7ブフ 58 3.21.81 3/412-13-13-1236.0 818.8464 [外]リヨン 
10816 オウケンブルースリ牡6浜中俊 58 3.21.9 1/214-14-15-1735.81277.2486 -2(栗)音無秀孝 
1124ローズキングダム牡4武豊 58 3.22.0 3/408-08-03-0337.1 24.2464 -6(栗)橋口弘次 
12510 トーセンクラウン牡7江田照男 58 3.22.21 1/216-16-15-1236.416145.1468 -4(美)菅原泰夫 
1359トゥザグローリー牡4四位洋文 58 3.22.3 3/401-01-03-0337.3 13.1524 -4(栗)池江泰寿 
14612 コスモヘレノス牡4中谷雄太 58 3.22.302-02-03-0337.41388.4512 -4(美)菊川正達 
15713 ジャミール牡5ウィリア 58 3.22.61 3/414-15-10-0837.21144.4458 -2(栗)松元茂樹 
16817 フォゲッタブル牡5丸山元気 58 3.23.23 1/218-17-06-0838.014100.8482 0(栗)池江泰寿 
17611 ゲシュタルト牡4藤岡佑介 58 3.23.41 1/403-04-07-1237.815138.0506 +2(栗)長浜博之 
818 コスモメドウ牡4丹内祐次 58 ------05-05-15-18----1032.6470 +6(美)畠山重則 

LAP 13.2-11.7-12.9-13.0-13.4-12.5-12.9-12.6-13.9-12.6-12.0-12.2-11.7-11.4-12.1-12.5
通過 37.8-50.8-64.2-76.7  上り 71.9-59.9-47.7-36.0  平均 1F:12.54 / 3F:37.61
単勝  2 \1690
複勝  2 \550 / 15 \300 / 3 \450
枠連  1-7 \2970 (13)
馬連  02-15 \6810 (26)
ワイド 02-15 \2280 (29)/ 02-03 \2560 (30)/ 03-15 \1600 (17)
馬単  02-15 \15590 (54)
3連複 02-03-15 \25530 (83/816)
3連単 02-15-03 \189840 (518/4896)

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