今年は震災の影響で春の中山開催が中止になり、この中山グランドジャンプがどうなるかがかなり心配だったが、時期はずれたものの無事中山競馬場で開催されるので安心した。もちろんあの時期に実施するのがベストではあるが、かと言って東京や阪神等で代替になったり中止になったりというのも困る。中山グランドジャンプ（＆中山大障害）は単に「Ｊ・ＧＩ」として実施されればいいのではなく、中山競馬場の襷コースを使ってやってこそ意味があるのだ。日本一のレベルの高い障害コースで行なわれるからこそ日本一の障害レースであり得るというわけだ。

　さて今年は外国馬が出走せずキングジョイやバシケーン等の実力馬や高田、小坂という障害重賞の常連騎手が居ないのは寂しいが、それでも色々あってこの時期にずれこんだにしては豪華なメンバーとなった。大障害コースで行なわれるレースはやはり大障害コースで実績を残している馬を中心に狙っていくべきだろう。

　本命は昨年クビ差２着だったオープンガーデン。その前の中山大障害やグランドジャンプでも３着と上位入線していたのだが、その時は勝ち馬にかなり差を付けられていた。しかし、昨年はクビ差の２着。それだけ実力を付けてきているのだろう。前走は久々の出走で阪神スプリングジャンプを制覇し、仕上がりも上々だ。今年こそは父子二代中山グランドジャンプ制覇と行きたいところだ。せっかくゴーカイが種牡馬になったんだし、その子供には障害で大活躍してもらいたい。

　対抗は過去５回大障害やグランドジャンプで連対しているメルシーエイタイム。昨年はグランドジャンプで落馬したり暮れの大障害も５着とこの馬にしては力を発揮できずに終わったが、コース実績は魅力である。高齢ではあるものの実績はメンバー中抜けている怖い存在だ。

　もう１頭テイエムトッパズレを押さえる。今回のメンバーは確たる逃げ馬がいないのでこの馬が逃げるだろう。展開も向くだろうし、障害レースの場合前を行く馬がバランスを崩す等の影響を受けないため逃げ馬が有利である。展開の利もあり逃げ残ってしまうことが十分考えられるため一応押さえておこう。