2012年 4月29日(日) 3回京都4日目 15:40発走
11R 第145回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 18頭立

 春の天皇賞といえばかつては堅いGIだったのだが、ここ10年ぐらいは1番人気馬が不振でありディープインパクトぐらいしか連に絡んでいない。1番人気が不振なのは3200mという特殊な距離であるために、距離の適性がない馬が実績等で人気を集めることになることが多いからだろう。ディープインパクトの様に菊花賞を勝てる馬なら京都の長距離にも適性があるのできちんと勝てるが、近年は菊花賞自体が荒れることが多く菊の活躍馬があまり人気にならないのも1番人気馬が来なくなった一因と思われる。現に菊花賞の時期が前倒しになって荒れるようになる以前は春天も堅いGIレースとして有名だったし。

 さて、今年の1番人気馬オルフェーヴルはどうだろうか?昨年の三冠馬でありもちろん菊花賞も勝っている。長距離適性は十分にあるだろう。むしろもともと長距離での活躍が多いステイゴールドを父に持ち、母父に名ステイヤーのメジロマックイーンという血統背景は長距離こそ得意と言える。前走の阪神大賞典はスローペースで押さえきれず前に行き、3コーナーで一掃して最後方近くまで下がってしまうロスがあり、それでも懸命に追い上げて2着までやってくるという「迷レース」を演じた。この様に気性面に課題のある馬ではあるが、あれだけのロスを挽回して2着まで来るというのは能力がずば抜けているからである。休み明けで仕上がり途上の前走ではこの馬の悪い面を見せてしまったが、叩いた今回は気持ちの面を含め万全の状態で仕上げてくる今回は力の違いで勝ちきるだろう。そもそも前年の菊花賞馬が春天に出てきて負ける方が珍しい。力の違いで勝ちきると見たので文句なしの本命とする。

 対抗は昨年のこのレースの勝ち馬ヒルノダムール。昨年勝っているのだし、前走の阪神大賞典では4着だったものの直線でオルフェーヴルに前をカットされる不利がなければもっとやれた筈である。長距離適性は十分だ。父マンハッタンカフェ、母父ラムタラという血統も長距離向きである。オルフェーヴルには敵わないかも知れないが2着は十分あるだろう。

 ▲は昨年のダービー、菊花賞の2着馬ウインバリアシオン。1頭強い馬がいたので昨年のクラシックでは2番手に甘んじていたが、堅実に2着を獲る能力はあると思う。菊でも活躍していることから距離もOK。相手がオルフェーヴルでもネコパンチでも2着な馬だが、オルフェーヴル1着付けの2着で狙うのも面白い。

 JRA2連福の対象レースということで馬連で勝負。それだけだと堅すぎるので3連単もちょっと狙ってみる。◯と▲の馬は2着が多い馬なのであるが、ローズキングダムギュスターヴクライは3着が多く、三連単3着付けで狙うのは面白いので押さえておこう。JRA2連福でなければ三連単の方を勝負馬券としたところなのだが、勝負馬券は手堅く馬連とする。

結論
[馬連]
18-(11,15) ・・・1500pts
[三連単]
18→11→(08,14)・・・200pts
18→15→(08,14)・・・100pts

B馬名性齢騎手斤量
1 1 ビートブラック 牡5 *石橋脩 58
1 2 トウカイトリック 牡10 幸英明 58
2 3 ナムラクレセント 牡7 和田竜二58
2 4 モンテクリスエス 牡7 *松岡正海58
B3 5 ジャガーメイル 牡8 四位洋文58
3 6 ゴールデンハインド 牡6 荻野琢真58
4 7 ユニバーサルバンク 牡4 田辺裕信58
4 8ギュスターヴクライ 牡4 *蛯名正義58
5 9 コスモロビン 牡4 柴田大知58
510 ケイアイドウソジン 牡6 *川田将雅58
611ウインバリアシオン 牡4 武豊 58
612 クレスコグランド 牡4 浜中俊 58
713 フェイトフルウォー 牡4 柴田善臣58
714ローズキングダム 牡5 後藤浩輝58
715ヒルノダムール 牡5 藤田伸二58
816 トーセンジョーダン 牡6 岩田康誠58
817 トウカイパラダイス 牡5 柴山雄一58
818オルフェーヴル 牡4 池添謙一58

レース後のコメント
 ビートブラックがいいスタートだったがゴールデンハインドが果敢に行ったのでハナを譲ってそのすぐ後ろを追走。この2頭が後続を大きく離して2頭で大逃げを打っていた感じ。3番手には大きく離れてナムラクレセントが追走するが、その後ろの馬群は更に遥か後方にある。1000m通過は60秒ちょうどと遅くはないペースに見えるが、先頭の馬と4番手以下はかなり離れていたので実質的にはスローペースの前有利な展開だったのだろう。

 ビートブラックは2周目3コーナー手前でバテたゴールデンハインドを交わして先頭に立った。ビートブラックもそのうちバテるだろうと思って観ていたが、バテることなくそのままゴールまで先頭をキープ。デビュー以来勝ったレースでも後続に付けた差は1/2馬身が最大なのであるが、今回は4馬身差の圧勝。約1年ぶりの勝利は天皇賞という大舞台だった。全くの人気薄があっさり逃げ切ってしまった春天はイングランディーレが勝った時を思い起こさせるが、今回は逃げ馬が別にいて番手追走の馬が最後まで逃げ切ってしまった。イングランディーレが勝った時より衝撃的なレースだった。

 2着はトーセンジョーダン、3着はウインバリアシオンと納得の行く馬だったが、勝ち馬ビートブラックはいくら頑張っても買えなかった。逃げた馬が残る展開になるという予想したのならナムラクレセントにしただろうし。

 大本命のオルフェーヴルは11着同着。どうしちゃったんだろう?仕掛けどころで仕掛けるのが遅れて前に行った馬を捉えられなかったにしてもこれは負け過ぎである。4コーナーで外に大きく膨れて距離ロスがあったが、それでもこの着差は負け過ぎだ。また、ビートブラックに逃げ切られた原因はオルフェが来ないから目標にしていた他の騎手も仕掛けられなかったということも大きいだろう。池添騎手はスピードの出る馬場がこの馬に合わなかったみたいなコメントをしていたが、それでもこの成績はこの馬にしては物足りない。

 2着はオルフェーヴルと同厩舎のトーセンジョーダンだったが、池江師はトーセンジョーダンに有利な流れを作るためにオルフェーヴルを控えさせて仕掛けも遅らせたが、あまりにペースが遅くなりすぎてビートブラックに逃げ切られちゃったってとこなのだろうか?調教師の立場からしてみたら片方はダメでも片方は勝つ鉄壁の布陣だったと思うが、前が残りやすい馬場状態とオルフェーブルもその一因を作った前有利な展開の中で思わぬ馬に逃げ切られてしまうとは。まあ、レース中に落鉄があったことを考えるとよく走ったが残念だったという感じだろうか。

 予想本文にもカイタノだが春天は過去10年で1番人気が連に絡んだのがディープインパクトしかいない。かと言ってオルフェーヴルを切るぐらいではこういうのは当てられないのだよな。

 それにしてもミスキャスト産駒が天皇賞馬となったのは意外だった。もちろん父を超える成績。産駒自体少なく中央に入った馬も少ないが、産駒の単勝回収率238%、複勝回収率147%と地味な割に走る穴血統なのかもしれない。

外れ



2012年 4月29日(祝) 3回京都4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第145回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 18頭立
馬名性齢騎手斤量タイム着差通過順上3F単勝体重増減調教師賞金
11 ビートブラック牡5石橋脩 58 3.13.802-02-01-0136.514159.6512 -2(栗)中村均13200
816 トーセンジョーダン牡6岩田康誠 58 3.14.5407-07-07-0534.0 310.2478 -4(栗)池江泰寿5300
611ウインバリアシオン牡4武豊 58 3.14.8212-12-12-1233.5 29.8512 -2(栗)松永昌博3300
35 ジャガーメイル牡8四位洋文 58 3.14.9クビ13-12-13-1233.6 962.7476 -4(美)堀宣行2000
48ギュスターヴクライ牡4蛯名正義 58 3.15.11 1/208-08-07-0734.4 415.5494 -4(栗)荒川義之1320
47 ユニバーサルバンク牡4田辺裕信 58 3.15.31 1/404-04-04-0335.213134.1468 -4(栗)松田博資 
36 ゴールデンハインド牡6荻野琢真 58 3.15.3ハナ01-01-02-0237.81085.1548 +6(美)大竹正博 
12 トウカイトリック牡10幸英明 58 3.15.4 1/206-06-04-0535.017311.1450 -6(栗)野中賢二 
23 ナムラクレセント牡7和田竜二 58 3.15.61 1/203-03-03-0435.6 859.6508 +6(栗)福島信晴 
10817 トウカイパラダイス牡5柴山雄一 58 3.15.6クビ10-10-10-1034.516263.6508 +6(栗)田所秀孝 
11715ヒルノダムール牡5藤田伸二 58 3.15.6ハナ15-14-14-1434.0 523.3476 -2(栗)昆貢 
11818オルフェーヴル牡4池添謙一 58 3.15.6同着16-16-17-1434.0 11.3460 -2(栗)池江泰寿 
13713 フェイトフルウォー牡4柴田善臣 58 3.15.7クビ09-09-09-0934.811112.2512 +2(美)伊藤伸一 
1459 コスモロビン牡4柴田大知 58 3.15.7クビ17-17-15-1434.215162.6526 0(美)清水英克 
15714ローズキングダム牡5後藤浩輝 58 3.15.9118-18-18-1734.0 644.6466 -2(栗)橋口弘次 
16510 ケイアイドウソジン牡6川田将雅 58 3.16.4305-05-06-0835.812123.7502 -4(美)田村康仁 
1724 モンテクリスエス牡7松岡正海 58 3.16.5 1/210-10-10-1135.418345.5548 0(栗)松田国英 
18612 クレスコグランド牡4浜中俊 58 3.18.6大差13-14-15-1836.6 754.3502 0(栗)石坂正 

LAP 13.0-11.6-11.3-11.7-12.4-11.9-11.9-12.7-12.7-12.7-12.1-11.9-11.4-11.7-12.3-12.5
通過 35.9-47.6-60.0-71.9  上り 71.9-59.8-47.9-36.5  平均 1F:12.11 / 3F:36.34
単勝  1 \15960
複勝  1 \3720 / 16 \400 / 11 \350
枠連  1-8 \3580 (11)
馬連  01-16 \61570 (58)
ワイド 01-16 \8400 (45)/ 01-11 \8870 (47)/ 11-16 \760 (5)
馬単  01-16 \208630 (135)
3連複 01-11-16 \97140 (141/816)
3連単 01-16-11 \1452520 (1023/4896)

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