過去10年間のデータで、１番人気が４〜５歳だったら６戦６勝で勝率は実に100%。そして今年の前売り１番人気は４歳馬カレンブラックヒル。このデータからはカレンブラックヒルは「買い」、しかも頭でということになるのだが、ちょっと待って欲しい。カレンブラックヒルは今回が初ダート。ダート経験が無い馬がフェブラリーＳ１番人気と言うとキングヘイローが惨敗したのが思い出される。また、キョウエイマーチやトゥザヴィクトリーも善戦はしたものの連には絡めなかった。メイショウボーラーの様に芝馬のイメージが強い馬でも勝っているが、前走を初ダートで勝ってから臨んでいる。しかも、ダート路線はここ１５年ほどで整備されて強い馬も出てきており、発展途上だった当時と比べたらダートに限って言うと馬のレベルは上がっている筈である。フェブラリーＳがＧＩになって日が浅い時代でも芝で実績のある初ダート馬が連に絡めなかったのだから、当時よりもレベルの上がった今ならなおさら厳しいだろう。カレンブラックヒルはわかりやすい危険な人気馬だ。よって「消し」とする。

　本命はナムラタイタン。この馬の父サウスヴィグラスは産駒をダートではベタ買いしているとプラスになる高期待値種牡馬であり、特に短距離が得意。ナムラタイタンは前走1800mの東海Ｓで２着と健闘しているが、距離が短くなると更に期待できるだろう。実際一昨年このコースで武蔵野Ｓを勝っているのでコース適正がある。人気的にも大穴ということはないもののそれなりにおいしい配当が見込まれる。南部杯で落馬後は精彩を欠くようになったが、前走で見事に復調したナムラタイタンを軸にしよう。

　相手は有力どころに手広く流す。もともと堅い傾向のレースであり極端に荒れることはないだろうから超人気薄は切る。また、前述通り人気先行の芝馬カレンブラックヒルも消して残りの有力どころに流そう。