富士ステークスは古馬別定重賞で能力通りの結果に終わりやすい東京マイルのレースの割には荒れる傾向にある。過去１０年で２回しか１番人気が連に絡んでいない。マイルの有力どころはスワンＳや天皇賞（秋）に回るので、メンバーが小粒になり能力が拮抗することにもよるのだろう。今年の前売り１番人気馬ダノンシャークは安田記念で人気薄ながら３着、秋に入ってからも京成杯オータムハンデで58kgを背負いながら２着と一叩きしており問題なさそうにも思えるが、敢えて穴を狙って行きたい。

　メンディザバル騎手が騎乗する人気薄のダノンヨーヨーを本命とする。メンディザバル騎手は東京芝1600mコースが得意であり[3,0,3,9]と好成績を残している。単勝回収率も384倍と黙って買っていれば儲かる騎手だ。ダノンヨーヨーの近走は冴えない成績だが、３年前のこのレースの勝ち馬であり適性も高い。出遅れ癖が難だが、そこは騎手の力でどうにかなるだろう。まともにスタートを切れれば今でも通用する筈だ。

　対抗はガルボ。この馬も３年前のこのレースに出走していてその時は３着だった。ムラのある馬だが重賞２勝の実績馬であり能力は高い。今回は有力馬に後ろから行く馬が多く、前に行きそうな馬自体少ないので落ち着いたペースになるだろう。先行馬であるガルボにはチャンスだ。粘りこみに期待したい。また、マンハッタンカフェ産駒もこのコースでは過去３年の単勝回収率473%と非常に相性が良い。

　それからもう１頭のマンハッタンカフェ産駒であるエーシンミズーリを単穴とする。重賞実績こそないが、マイルでは大崩れしない馬だ。富士Ｓは重賞実績がなくても活躍するレースなので、この馬も通用するだろう。鞍上の横山典騎手も東京マイルが得意な騎手である。

　一長一短な出走馬ばかりでどの馬にもチャンスはありそうなので、狙い目はダノンヨーヨーからの総流しが本線。縦目としてガルボ−エーシンミズーリを押さえておこう。