暮れの風物詩中山大障害である。今年はリーディングを行く角居厩舎がこのレースに２頭出しをしてきている。両方とも期待できる馬で、これは狙ってきているに違いない。

　その角居厩舎の２頭メイショウブシドウとエアペイシェンスであるが、人気のメイショウブシドウよりもエアペイシェンスの方を本命としたい。共に前走高田騎手が手綱をとっているが、その高田が騎乗するのがエアペイシェンスだからである。高田騎手といえば障害重賞の巧者としておなじみだ。メイショウブシドウの熊沢騎手も昨年のこのレースの勝利騎手であり障害はかなり上手いのだが、乗り慣れた高田が継続して乗る方に分があると見た。おそらく高田に馬を選ばせたのだと思う。前走の惨敗を除けば安定して力を出し切る馬であり、大障害経験こそないものの中山コースでは実績を残しているので期待していいだろう。

　相手筆頭はもう１人障害重賞巧者としておなじみの小坂騎手が騎乗するバアゼルリバーとする。昨年のこのレースの２着馬である。障害は平地以上にコース実績が重要であるが、日本一障害のレベルが高い中山の大障害コースは特に適性が重要であり、昨年２着の実績は大きい。春のグランドジャンプでは１番人気で着外に沈んだが、もともと大崩れしないタイプの馬であるので春の雪辱を果たしてもらいたい。

　その他では角居厩舎の一角のメイショウブシドウと過去に中山大障害か中山グランドジャンプで好走歴のあるコスモソユーズ、メルシーエイタイム、スプリングゲントを押さえておこう。特に後者２頭は高齢馬ながらかつてこのコースで大活躍した大ベテランである。得意コースでの一発に期待したい。