確たる中心馬がおらず人気も割れており混戦模様の一戦である。とは言うものの好メンバーが揃っている見どころのあるレースでもある。一筋縄ではいかないだろうが、こういう時こそぜひ馬券を当てたいものだ。

　東京芝2000mといえばポケットからのスタートで発送後すぐにカーブがあり内枠有利なコースである。今回は内側の枠にも有力馬が揃っているので、内の方にいる有力馬を中心に狙いたい。

　本命は３歳馬サトノクラウンとする。皐月賞は１番人気で６着に惨敗し、ダービーも３着に惜敗したが、菊花賞ではなくこちらに出走してきた。距離適性を考えてのことだろう。脚質的には東京向きであり、新馬戦と東スポ杯を制している。スタートに難のある馬なので内枠の利が活かせるかどうかは微妙であるものの、まともにスタートしたらスムーズにレースができるだろうし、多少出遅れても直線の長い東京コースなら巻き返しが可能である。古馬相手だが、距離適性はこちらの方が向いていそうだし、ダービー以来の出走となるものの力は出せるだろう。

　対抗は毎日王冠２着のディサイファ。今年は札幌記念を制する充実ぶりである。昨年のこのレースは12着に惨敗しているものの、昨年よりもだいぶ力をつけて来ている。近年の秋の天皇賞は毎日王冠連対馬が連に絡む事が多いので狙ってみよう。毎日王冠を勝てなかったのは本番を見据えて無理に勝ちにいかなかったからだろうし、今回は開幕週ではないので逃げ馬がなかなか止まってくれないということもないだろう。

　三番手はこれまた３歳馬のアンビシャス。印上は▲としたが、上位３頭は互角の評価で、前売りオッズを見て人気の無い順に重い印を打っているだけである。この馬はクラシックは不出走だが、ラジオNIKKEI杯で58.5kgのハンデを背負って圧勝したのだから強い馬である。毎日王冠は６着だったが、久々ということもありスタートが悪かったが、直線での伸び脚は良かった。本番で十分巻き返しできる内容である。叩き一変に期待して狙ってみよう。

　もう１頭、デビュー以来９戦８勝で全て逃げ切り勝ちでエプソムカップ・毎日王冠と府中の重賞を連勝したエイシンヒカリも押さえておこう。枠が極端に外だったら消しの予定だったが、真ん中の９枠なので積極的には狙えないものの消さずに押さえておきたい。勢いからするとこの馬なのだが、逃げ一辺倒の脚質が直線の長い東京競馬場でどのように出るかが鍵である。

　「軸はこの馬で決まり！」と言えるような馬がいないこともあり、ボックスで勝負！