本命ロンギングダンサーは出遅れて後方からの競馬となった。直線で外に行こうとしたらほとんどの馬が馬場の悪い内側を避けて外に行こうとして前が壁になってなかなか抜け出せなかった。抜け出してからは良い脚を使って一歩一歩前の馬に迫ってきたが、新潟の長い直線をもってしても２着馬に半馬身差の３着。惜しかった。あと少して的中だったのに。

　勝ったのは横山典弘騎手騎乗のアデイインザライフ。３〜４コーナーをまるでカーレースの様なアウト・イン・アウトで効率よくカーブを周ってきて、直線では馬場状態の良好な外埒一杯を通って追い込んだ。アウト・イン・アウトはカーブを曲がる時のＲを最大にして遠心力の影響を最小限にする効率のよいコース取りであり、カーレース等では当たり前に行われているのだが、競馬では新潟外回りでなおかつ内馬場がかなり荒れた状態だからこそ活きてる。まず、馬群から離れた後方にいないとうまくやる隙間がない。だから後方に付ける必要があるので直線が長い方がいい。そして外側のほうが馬場が良いので外に出して距離ロスしても馬場がいい所を通ったほうが良い（つまり内馬場が荒れてたほうが距離ロスを犯してまでやる価値がある）。さらにアデイインザライフは外枠を引いたということも幸いした。
　横山典騎手はこれでＪＲＡ全10場重賞制覇達成である。安田富男、武豊、藤田伸二に続いて史上４人目だ。新潟外回りのコース形態と現在のコースの状態、それから枠順も利用して、唯一重賞を勝っていなかった新潟競馬場で重賞を勝って達成するとはさすがである。

　２着は１番人気のアルバートドック。外を回して伸びて来たが、勝ち馬がかなり巧いコース取りをしており、さらに外から差してきた。コース取りだけではなく斤量の差もあったのであろう。

外れ