本命は最内枠を引いたシャケトラとする。春の天皇賞は過去10年で１枠の馬が５勝している。京都芝3200mは距離ロスが少ない内枠が有利であるのだが、特に１枠の成績が際立っている。馬自身はデビュー６戦目で日経賞を制してここに臨む。キャリアは浅いが底を見せておらず、ここでも期待できそうだ。勢いに乗っていて枠順にも恵まれた今回はＧＩ制覇のチャンスだろう。デビューは遅かったが素質は高い馬であり期待できそうだ。

　相手筆頭は昨年の勝ち馬キタサンブラック。２枠３番なのでシャケトラほどではないにせよ枠順に恵まれている。新設ＧＩの大阪杯を勝ってＧＩは４勝目と実績ではナンバーワンだ。ただし、春天は１番人気馬がここ10年連続連を外しているのは気がかりである。最後に１番人気が勝ったのは勝利がほぼ確約されていたディープインパクトの2006年である。また、春天はすでに勝っているので大阪杯に照準を絞って仕上げた可能性もある。長距離ばかりで勝つよりも2000mの中距離ＧＩも勝ったほうが引退後に種牡馬入りした際に箔が付くので、大阪杯が勝負でここは残ったお釣りで参戦なのかもしれない。実績・実力はあるが人気で死角もあるので、本命ではなく相手の１番手に留めておこう。

　もう一頭人気をキタサンと分け合っているサトノダイヤモンドも狙い目だ。春天は菊花賞馬が勝つことが多いが、この馬は菊花賞だけではなく有馬記念も制している。年が明けてからも前哨戦の阪神大賞典を快勝してここに臨む。勢いは止まりそうにない。

　さらに、可能性のありそうな馬として昨年３着のシュヴァルグランも押さえておこう。昨年は阪神大賞典を勝っての挑戦だったが、今年の阪神大賞典はサトノダイヤモンドの２着。敗れはしたもののあくまで前哨戦である。本番では逆転があるかもしれない。昨年は展開が向かずに３着だったが、展開さえ向けば連対もあるだろう。