今年の日本ダービーは皐月賞上位3頭のいわゆる「三強」が中心になりそうだ。その中でも最も期待できるのが日米オークス制覇のシーザリオを母に持つ良血馬で無敗の皐月賞馬であるサートゥルナーリアだ。
サートゥルナーリアはホープフルSを含めてすでにGI2勝。皐月賞では他の2頭とはタイム差無しの勝利だったが、ホープフルS以来の休養明けでその2頭に競り勝っているのだから、やはり実力は抜けている。この馬にとって皐月賞は単なるダービーに向けての「叩き台」である。皐月賞からの上積みは一番あるだろう。主戦のルメール騎手が騎乗停止のためレーン騎手に乗り替わりなのがネックだが、レーン騎手はヴィクトリアマイルを勝つなど、ルメールと比べても遜色のない騎手である。ルメールが騎乗停止の間、見事に「代役」を果たしている。ダービーをテン乗りで勝った馬は1985年以来出ていない(つまりJRA-VANのデータに存在しない)のがネックだが、そういうデータがある反面、無敗の皐月賞馬がダービーで負けた前例も見当たらない。皐月賞を休み明けかつ無敗で勝った馬が負けるとは思えないし、仮に負けたとしても2着には残るだろう。ルメールが騎乗していたら間違いなく勝つだろうが、レーンが乗っても3着以下に敗れることはないだろう。
ほぼ3頭立ての様なレースなので、相手も三強の一角を狙いたい。皐月賞2着のヴェロックスと同3着のダノンキングリーだ。皐月賞ではどちらも差のない結果を残している。両方買っておけばおそらく当たるだろうが、馬連だと両方買っても儲からない。今年の日本ダービー当日は全レース馬連の配当が5%上乗せなので、馬連で勝負を考えているので、どちらかに絞る必要がある。
2頭のうちどちらを狙うか迷ったが、結論としてヴェロックスを狙うことにする事にした。皐月賞では直線半ばで不利があったが、それでも2着だったので実力的にはこの馬の方が上だと思われる。それから血統的に距離が伸びた場合はこの馬のほうが分がありそうだ。ダノンキングリーは母父ストームキャットで、全く距離をこなせないことはないものの若干の不安がある。2頭のうちどちらかを選べと言われたらヴェロックスだろう。
前述の通り、ダービーデーは全レース馬連の配当が5%アップであり、もちろんこの日本ダービーも対象レースである。そこで馬連で勝負することにしよう。堅い狙い目なので、馬連一点勝負だ。
三強以外の馬を狙うとしたら青葉賞勝ち馬のリオンリオンが面白いと思っていたのだが、主戦の横山典弘騎手が騎乗停止となり息子の横山武史騎手に乗り替わりになった。武史騎手もそれなりに上手い騎手ではあるが、ダービーの雰囲気は特別なものがありダービー初挑戦の若手騎手は雰囲気に飲み込まれてしまってレースにならないことが多い。そのため消しとする。若手といえば本命馬に騎乗するレーンにも当てはまるのだが、彼は日本ダービーは初騎乗であるものの自国のオーストラリアダービーでは乗ったことがあるし、問題ないだろう。
b | 枠 | 馬 | 印 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ロジャーバローズ | 牡3 | 浜中俊 | 57 | ||
1 | 2 | ヴィント | 牡3 | 竹之下智 | 57 | ||
2 | 3 | エメラルファイト | 牡3 | 石川裕紀 | 57 | ||
2 | 4 | サトノルークス | 牡3 | 池添謙一 | 57 | ||
3 | 5 | マイネルサーパス | 牡3 | 丹内祐次 | 57 | ||
3 | 6 | ◎ | サートゥルナーリア | 牡3 | *D.レーン | 57 | |
4 | 7 | ダノンキングリー | 牡3 | 戸崎圭太 | 57 | ||
4 | 8 | メイショウテンゲン | 牡3 | *武豊 | 57 | ||
5 | 9 | ニシノデイジー | 牡3 | 勝浦正樹 | 57 | ||
5 | 10 | クラージュゲリエ | 牡3 | *三浦皇成 | 57 | ||
6 | 11 | レッドジェニアル | 牡3 | 酒井学 | 57 | ||
6 | 12 | アドマイヤジャスタ | 牡3 | *M.デムー | 57 | ||
7 | 13 | ○ | ヴェロックス | 牡3 | 川田将雅 | 57 | |
7 | 14 | ランフォザローゼス | 牡3 | *福永祐一 | 57 | ||
7 | 15 | リオンリオン | 牡3 | *横山武史 | 57 | ||
8 | 16 | タガノディアマンテ | 牡3 | *田辺裕信 | 57 | ||
8 | 17 | ナイママ | 牡3 | 柴田大知 | 57 | ||
8 | 18 | シュヴァルツリーゼ | 牡3 | 石橋脩 | 57 |
ダービー初騎乗の横山武史騎手が騎乗するリオンリオンが大逃げを打って、1000m通過57.8秒のハイペース。だいぶ後ろの方でロジャーバローズが2番手に位置したが、3番手以下を引き離して実質な単騎逃げの形だった。直線に入るとリオンリオンは後退したが、ロジャーバローズは最後まで粘っていた。ゴール前でダノンキングリーにクビ差まで迫られたものの、最後まで逃げ切って勝利を収めた。
単勝1倍台のサートゥルナーリアは思いのほか伸びずに4着がやっとだったが、同じ角居厩舎の単勝93倍のロジャーバローズが(実質的に)逃げ切った。ひょっとしたら厩舎の作戦で、サートゥルナーリアに他馬のマークを集めさせておいてロジャーバローズを楽に行かせて逃げ切らせたのかもしれない。そこまでではなくても、ロジャーバローズを前に行かせて(ただしリオンリオンは無理に追いかけない)サートゥルナーリアは後方に控えさせてペースが速くても遅くてもどちらか片方は残る形にしたのだろう。
サートゥルナーリアは出遅れてペースが狂ったのもあるが、ロードカナロア産駒だけに距離の壁があったのかもしれない。アーモンドアイにしても能力がずば抜けて高いので2400mをレコード勝ちしたがベストはマイル〜2000mだろうし。サートゥルナーリアは強いロードカナロア産駒だが、アーモンドアイほどにはずば抜けた強さではないということだろう。
それにしても単勝93倍の馬がダービーを勝つとは驚きである。確かにダービーを勝つ順番が回って来そうな騎手は今年のメンバーだと浜中ではあるが。ウオッカが亡くなったのがサインで角居厩舎の馬が来ると読めたとしても、普通に考えたらサートゥナーリアが来ると思ってしまう。
勝ち馬は単勝が90倍を超える穴馬だったが、「三強」が2〜4着を占めた。ただし、着順は人気順とは逆だった。2着は3番人気のダノンキングリーで、勝ち馬にクビ差まで迫った。戸崎騎手は昨年に続いて今年もダービー2着。来年こそはダービージョッキーになる順番が回ってくるかもしれない。三強の中でダノンキングリーも好走できたのは、やはり2番手以下はスローペースだったので先行策が物を言ったのだろう。ウオッカ以来のダービー制覇なのは角居厩舎だけではなく日高もなのだが、2着の日高の馬だった。社台系(特にノーザンF)一辺倒ではなく日高の馬も頑張った方が生産界は盛り上がるよな。というわけで私の馬連一点勝負は3着4着だった。
外れ
着 | 枠 | 馬 | 印 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 斤量 | タイム | 着差 | 通過順 | 上3F | 人 | 単勝 | 体重 | 増減 | 調教師 | 賞金 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | ロジャーバローズ | 牡3 | 浜中俊 | 57 | 2.22.6 | 02-02-02-02 | 35.1 | 12 | 93.1 | 486 | -8 | (栗)角居勝彦 | 20000 | ||
2 | 4 | 7 | ダノンキングリー | 牡3 | 戸崎圭太 | 57 | 2.22.6 | クビ | 05-05-05-03 | 34.5 | 3 | 4.7 | 454 | +4 | (美)萩原清 | 8000 | |
3 | 7 | 13 | ○ | ヴェロックス | 牡3 | 川田将雅 | 57 | 2.23.0 | 2 1/2 | 07-07-07-08 | 34.3 | 2 | 4.3 | 486 | +8 | (栗)中内田充 | 5000 |
4 | 3 | 6 | ◎ | サートゥルナーリア | 牡3 | D.レーン | 57 | 2.23.1 | 1/2 | 11-11-11-11 | 34.1 | 1 | 1.6 | 490 | -6 | (栗)角居勝彦 | 3000 |
5 | 5 | 9 | ニシノデイジー | 牡3 | 勝浦正樹 | 57 | 2.23.1 | 頭 | 13-12-11-09 | 34.3 | 13 | 107.9 | 486 | 0 | (美)高木登 | 2000 | |
6 | 5 | 10 | クラージュゲリエ | 牡3 | 三浦皇成 | 57 | 2.23.2 | クビ | 05-06-05-07 | 34.7 | 7 | 66.2 | 494 | +4 | (栗)池江泰寿 | ||
7 | 7 | 14 | ランフォザローゼス | 牡3 | 福永祐一 | 57 | 2.23.2 | クビ | 08-09-09-09 | 34.4 | 5 | 33.3 | 492 | +4 | (美)藤沢和雄 | ||
8 | 6 | 11 | レッドジェニアル | 牡3 | 酒井学 | 57 | 2.23.4 | 1 1/4 | 15-14-13-13 | 34.2 | 11 | 92.9 | 476 | -4 | (栗)高橋義忠 | ||
9 | 8 | 16 | タガノディアマンテ | 牡3 | 田辺裕信 | 57 | 2.23.8 | 2 1/2 | 15-15-16-13 | 34.6 | 15 | 265.1 | 464 | +4 | (栗)鮫島一歩 | ||
10 | 4 | 8 | メイショウテンゲン | 牡3 | 武豊 | 57 | 2.24.0 | 1 | 17-17-18-16 | 34.4 | 10 | 80.0 | 454 | 0 | (栗)池添兼雄 | ||
11 | 3 | 5 | マイネルサーパス | 牡3 | 丹内祐次 | 57 | 2.24.2 | 1 1/4 | 08-07-07-05 | 35.8 | 18 | 434.3 | 476 | 0 | (美)高木登 | ||
12 | 2 | 3 | エメラルファイト | 牡3 | 石川裕紀 | 57 | 2.24.3 | 3/4 | 04-04-04-05 | 36.0 | 14 | 131.7 | 460 | +6 | (美)相沢郁 | ||
13 | 8 | 17 | ナイママ | 牡3 | 柴田大知 | 57 | 2.24.5 | 1 1/4 | 12-12-13-13 | 35.3 | 17 | 420.1 | 460 | +4 | (美)武藤善則 | ||
14 | 1 | 2 | ヴィント | 牡3 | 竹之下智 | 57 | 2.24.5 | 頭 | 13-15-16-16 | 35.0 | 16 | 317.9 | 524 | 0 | (栗)千田輝彦 | ||
15 | 7 | 15 | リオンリオン | 牡3 | 横山武史 | 57 | 2.25.0 | 3 | 01-01-01-01 | 38.3 | 6 | 53.2 | 474 | -6 | (栗)松永幹夫 | ||
16 | 8 | 18 | シュヴァルツリーゼ | 牡3 | 石橋脩 | 57 | 2.25.0 | ハナ | 08-09-09-11 | 36.1 | 9 | 77.3 | 476 | -2 | (美)堀宣行 | ||
17 | 2 | 4 | サトノルークス | 牡3 | 池添謙一 | 57 | 2.25.8 | 5 | 03-03-03-03 | 37.6 | 8 | 67.7 | 462 | -4 | (栗)池江泰寿 | ||
18 | 6 | 12 | アドマイヤジャスタ | 牡3 | M.デムー | 57 | 2.26.9 | 7 | 17-17-15-16 | 37.4 | 4 | 25.9 | 492 | -16 | (栗)須貝尚介 |