飼料への禁止薬物混入問題で多くの馬が競走除外となったが、この函館スプリントＳは特に多い。日曜日の一般のレースは枠順発表前に問題が判明したため馬番を付さない除外だが、重賞である函館スプリントＳは前日発売が行われている関係で枠順の発表後だった。13頭立ての予定が約半分の７頭立てとなってしまった。馬番は従前どおり付けられているので、歯抜けの状態でゲートインすることとなる。

　ここ数年の函館スプリントＳは荒れ模様だが、今年は７頭立てと少頭数になってしまったので近年の傾向に反して荒れないだろう。例年の様な有力馬の前が壁になってという可能性や展開のアヤで伏兵が台頭できる可能性が低い。実力通りに決まると思われる。荒れるイメージがあるので、本命サイドを狙った方が配当がおいしくなるかもしれない（ここまで頭数が少ないと無理に穴を狙う人も減るかもしれないが）。

　本命は実力的に抜けているタワーオブロンドン。1200mは初めてだが、京王杯スプリングＣのレコード勝ちの力を見るとスプリントでも通用するだろう。安田記念に向かわずに敢えてここを狙ってきたのは勝算があってのことだろう。ただし、今年から４歳馬の収得賞金半減が無くなって58kgでの出走となるのが不安材料である。

　対抗は函館コース２戦２勝の３歳馬アスターペガサスとする。昨年は函館デビューで芝1200mを２連勝で函館２歳Ｓを制覇。このコースは相性が良い。前走の３歳オープン葵ステークスでもタイム差なしの２着に好走しており、1200mに限って言えばかなり強い。

　単穴はペイシャフェリシタ。昨年のキーンランドカップで３着に好走しているので洋芝への適性も問題ないだろう。鞍上の岩田騎手も函館芝1200mの過去３年の連対率が28.4%と期待できそうだ。

　馬券は上記３頭の馬の三連複一点勝負とする。斤量を無視すればタワーオブロンドン頭固定の三連単なのだが、斤量の58kgというのがネックだ。それでもこのメンバーなら３着までには確実に入るだろうから三連複で勝負することとする。