阿寒湖特別。しばらくの間ステイゴールドの「主な勝ち鞍」だったそのレースは偉大なるレースである。特に３歳時にそのレースを勝った馬は偉大な馬ばかりである。前述のステイゴールドだけではなく、マンハッタンカフェ、ファインモーションがそれに該当する。３歳の夏という時期に古馬相手に長距離で勝つということは能力の証なのだが、それにしても他の長距離戦よりも阿寒湖特別が長距離条件戦の中ではひときわ目立っている。もちろん、３歳のレースは長距離戦がほとんど組まれておらず、条件馬に甘んじていた長距離が得意な実力馬が頭角を現しやすいレースが阿寒湖特別なわけで、阿寒湖特別を３歳で征した馬はその後長距離路線で活躍することが多い。

　その後もホクトスルタン、スマートロビンが目黒記念を勝ち、３歳で阿寒湖特別を勝った馬は長距離路線で活躍している。その名物レースはスマートロビンが勝った'11年を最後に行われていなかったが、'16年から再び行われるようになった。そして３歳馬（当時）のカフジプリンスが勝った。

　そのカフジプリンスが京都記念で復活する。１年５ヶ月ぶりの出走である。矢作厩舎はステイフーリッシュとの２頭出しで勝負を賭けてきている。勢いではステイフーリッシュだが、潜在能力ではカフジプリンスだ。休み明けの影響は心配だが、配当の妙味を考えて人気がないカフジプリンスを軸にしよう。休み明けという不安材料はあるが、それが克服できれば勝機がある。混戦模様で絶対的な信頼をおけるほどの馬がいないので、敢えて穴を狙おう。

　相手筆頭は矢作厩舎のもう１頭ステイフーリッシュ。カフジプリンスとどちらを本命にしようか迷い、人気のないカフジプリンスを本命としたが、中山金杯２着の勢いがあるステイフーリッシュも期待できそうだ。

　その他の馬では昨年の宝塚記念３着馬ノーブルマーズを中心に有力馬に手広く流そう。本命が人気薄で流す頭数もそれほどには多くないので、馬連だけではなくワイドも押さえておく。