昨年は後の牝馬三冠＋ＪＣ馬アーモンドアイが勝ったレースである。今年はそのアーモンドアイを輩出したロードカナロア産駒が出走し、いずれも有力である。ロードカナロア産駒は京都芝外1600mで出走回数こそ15回と多くないものの、勝率26.7%という素晴らしい成績を残している。また、回収率も100%を超えており馬券的にもおいしい。

　本命はそのロードカナロア産駒の中から２勝馬のアントリューズとする。デビュー戦こそ距離が長くて負けてしまったが、その後1600mを２連勝。今回は重賞初挑戦だが、素質の高さがうかがわれ期待できそうだ。鞍上の川田騎手もこのコースを得意としており回収率も100%を超える。前売り１番人気になっているが、これは押さえておくしかない。

　対抗はヴァルディゼール。京都芝内1600mの新馬戦を圧勝してここに臨む。今回は場所・距離こそ同じものの外回りとなるが、前述のようにロードカナロア産駒はこのコースが得意である。京都芝1600mは内回りより外回りのほうがキングマンボ産駒系の種牡馬は得意としているので、前走からさらに前進を期待しよう。相手は強くなるがこのメンバーでも通用する強さを持っている。

　もう１頭のロードカナロア産駒ドナウデルタも期待できそうだ。母ドナウブルーも牝馬の身でここへ出走し５着、さらに当時京都マイルで行われていた京都牝馬Ｓで１，２着だった。冬場の京都マイルには相性の良い血統である。また、叔母に７年前に牝馬ながらこのレースを制したジェンティルドンナがいるという良血だ。前走デイリー杯は超スローペースで展開が向かなかった上に進路取りに手こずって５着に敗れたが、ここで巻き返しを図りたい。なお、過去10年で牝馬は昨年のアーモンドアイと叔母のジェンティルドンナの２勝だが、いずれも後の牝馬三冠とＪＣを制した名馬である。ここでドナウデルタが勝つようだと今後も非常に期待できそうだ。そういう意味でも注目の１頭である。