コントレイルが見事に無敗の三冠達成。父ディープインパクトに続き親子２代での三冠馬は史上初だ。しかも父子ともに無敗での三冠達成という偉業である。アリストテレスが必死で食らいついてきて、意外に着差はつかなかったが、執念で勝利をもぎ取った。血統的には米国血統だが、後ろから来た馬に並ばれてもバテない強みはヨーロッパ向きである。距離適性では２着馬の方が上だと思われるが、決してベストとは言えない距離でも地力の高さと抜群の勝負根性で勝利を物にした。

　２着のアリストテレスはゴール前では勝ってしまうのでは思うぐらい、コントレイルに食らいついていた。何せ鞍上がディープインパクトの有馬記念勝ちを阻止したルメールなので、空気を読むわけなどない。事実、ルメールは必死でムチを振るい追っていた。それでもコントレイルを抜くことはできなかった。

　菊花賞は父が菊花賞か春天を勝っている馬が強いから、父エピファネイアのアリストテレスは狙おうかとも考えた。しかし、結局相手はヴェルトライゼンデにしてしまった。アリストテレスは父も母父も菊花賞馬であり、長距離適性はかなり高そうである。考えてみると、血統的にアリストテレスが狙い目なのだから、条件戦を勝ったばかりとは言え、この馬を対抗にすれば良かった。

　そして、最終的に対抗に推したヴェルトライゼンデは、上位２頭の後ろあたりで虎視眈々としていたが、直線では意外に伸びなかった。７着に敗退。

外れ