今年のフェブラリーＳは確たる中心馬がいない混戦模様であり、前売りオッズも割れている。こういう時は穴っぽいところを狙ってみるのがいいだろう。

　本命は前哨戦の根岸Ｓで頭差２着だったワンダーリーデルとする。根岸Ｓは10番人気の２着。根岸Ｓ組は根岸Ｓで上位だった馬がフェブラリーＳでもよく来るのだが、「だったら根岸Ｓを１番人気で勝ったレッドルゼルを本命にすればいいんじゃないか」という声が聞こえてきろうだ。しかし、レッドルゼルは1400m以下のレースしか経験がなく、1600mをこなせるかどうかが鍵となる。それなら東京ダート1600mの武蔵野Ｓを勝ったことのあるワンダーリーデルのほうが人気もないし面白い。８歳という高齢だが、前走でまだまだ衰えはないことを示した。今回は初ブリンカーで臨むので、ブリンカー効果にも期待しよう。前走の好走はフロックではなかったということを見せつけてやって欲しい。

　相手本線は昨年の南部杯の覇者アルクトスとする。昨年の南部杯は今回のフェブラリーＳよりもレベルが高そうな好メンバーだった。同じマイルでも中央と地方だと砂の質が違うのではとも思ったが、昨年のフェブラリーＳに出走して南部杯にも出走した馬はアルクトスを除いてほぼ同じような着順だったので、相関関係は強いのだろう。その南部杯で昨年のフェブラリーＳの覇者モズアスコットを破って制覇したアルクトスには、大いに期待できる。東京ダート1600mも５戦４勝と、府中のダートでも問題なさそうだ（ただし唯一の着外が昨年のフェブラリーＳ９着というのは気がかりだが）。

　その他の馬では根岸Ｓの覇者レッドルゼル、得意の府中に戻ったら怖いカフェファラオを中心に、一昨年の覇者インティ、当該コース５勝のサンライズノヴァ、ダート経験は浅いが能力の絶対値はメンバー中最高と思われるエアスピネル、３連勝で東海Ｓを制したオーヴェルニュに流しておこう。