中央競馬もいよいよ北海道シリーズの開幕であるが、今年は札幌でのスタートである。例年だと函館競馬がまず始まって、その後札幌に開催が移るのだが、今年の中央競馬はいきなり札幌での開催である。オリンピックのマラソンと競歩が札幌で開催されることによる変則開催だ。

　私が競馬を初めた頃は、夏の北海道開催といえばまず札幌で始まって、お盆の時期は函館というパターンだった。札幌競馬場はその昔、芝コースがなくてダートのみの開催だった（その頃は私はまだ競馬を始めてなかった）のだが、その名残で札幌に芝コースはできた後も、北海道開催は函館がメインだった時期がしばらく続いた。それが1997年に札幌と函館の開催が入れ替わった。この時期に札幌で中央競馬の開催があるなんて、96年以前にタイムスリップした様である。ただし、かつて「札幌スプリントＳ」という名前だった今回のこの重賞のレース名は今年も「函館スプリントＳ」である。

　さて、本命は重賞で２戦惜敗が続いているカレンモエとする。京阪杯（阪神）、オーシャンＳ（中山）と、勝ったと思ったところでゴール前で差されて僅差の２着だった。今回は直線が短く坂のない札幌でのレースである。長くいい脚が続かないために最後に脚が甘くなるこの馬にとっては、これは好条件だろう。脚質的に合っていると思われる直線が短く平坦なここで、惜敗にピリオドを打って重賞初制覇を達成してもらいたい。

　相手は斤量の関係から３歳馬（特に牝馬）が有利な重賞ということで、50kgで出走するシゲルピンクルビーを本線とする。ＧＩでは不発だったが、1400mのレースは２戦２勝であり、そのうち１つがＧIIフィリーズレビューである。1200mの距離も合っているだろう。

　もう１頭、このコースでの産駒成績の良いダイワメジャー産駒のケープコッドも押さえておく。札幌では２歳時のすずらん賞を勝って以来２度目の出走だ。コース適性があるこの馬に期待しよう。

　なお、ディープインパクト産駒はこのコースでの成績は[0,0,6,29]と苦手としており、その仔のキズナの産駒も同様である。距離が短いことと洋芝が合っていないことによるものだろう。人気になりがちだということもあり、これらの産駒は切ることとした。