競馬ファンにとって、北海道開催の心地よいファンファーレを聞くと「今年も夏が来たな」と感じられる。その北海道開催の重賞第１弾がこの函館スプリントＳである。

　本命は昨年のこのレースの覇者ビアンフェとする。昨年はオリンピックの関係で札幌での開催だった。しかし、この馬は今年このレースが行われるコースと同じ函館芝1200mで函館２歳Ｓを勝っている。そもそも、函館と札幌は平坦、小回り、直線が短い、洋芝と共通点が多く、似通ったコース形態である。どちらかに適性が高ければもう片方の適性も同じくらい高いことが多い。今年はオーシャンＳ３着から臨むステップだが、得意の北海道の芝1200mで連覇に期待したい。

　相手筆頭はこのコースで３勝クラスを勝っていて、前走は中山で1200mのオープン特別を圧勝したヴェントヴォーチェ。それ以外では、斤量が有利な３歳馬が強いレースということもあり、桜花賞３着で1200mの重賞を勝った実績もあるナムラクレアと、ＮＨＫマイルＣこそ惨敗だったが1200mのファルコンＳを勝っているプルパレイの両３歳馬を押さえておこう。