スタート直後はタイトルホルダーがハナに行ったが、外からやや強引にアフリカンゴールドがハナを奪った。そして、アスクビクターモアがタイトルホルダーの後ろにつけてマークする。その隊列でコースを半周してきたが、１角手前でアフリカンゴールドがずるずると後退し始める。まるで競輪の先頭誘導員のようだ。その後はタイトルホルダーを先頭にレースが進んだが、３〜４角の坂の下りで今度はタイトルホルダーが失速。アフリカンゴールドが強引に行ったせいで厳しいペースとなったからだろうか…。

　結局、アフリカンゴールドとタイトルホルダーは競走中止となった。アフリカンゴールドは心房細動、タイトルホルダーは右肩跛行とのことだ。大怪我でなかったのが不幸中の幸いだ。アンカツさんのTwitterでのつぶやきによると、タイトルホルダーは返し馬の時点で硬く、平場だったら除外したかもしれないとのこと。ハイペースに巻き込まれる以前に、もともと状態が良くなかったのだろうか。さらに入線後トーセンカンビーナが下馬した。こちらは、競走中に左前浅屈腱不全断を発症だそうだ。

　勝ったのはジャスティンパレス。京都競馬場なのでディープインパクト産駒に注目していたのだが、私の選んだアスクビクターモアではなくジャスティンパレスの勝利だった。菊花賞ではアスクビクターモアに敗れているものの、阪神大賞典を勝って勢いがあるのはこちらだった。その勢いで天皇賞（春）を制した。菊花賞の時は本命にしてたのに…。

　２着はディープボンド。３年連続春天２着である。阪神でも京都でも春天は２着である。昨年、一昨年は阪神大賞典を勝っての春天２着だったが、今年の阪神大賞典は５着に敗れた。それでも、本番の天皇賞では「定位置」にやってくるのだから、まだ衰えていない。この馬から馬単紐流しをするのが正しい馬券の買い方だったか。

　アスクビクターモアはタイトルホルダーをマークして勝ちに行く形でレースを進めたが、タイトルホルダーのアクシデントで目標を失っただけではなく、タイトルホルダーが下がってきたせいで自身も下げざるを得なくなり、そのロスが大きかった。直線では内を突くも、脚が残っておらず伸びが足りずに11着に敗れた。

外れ