ジャパンカップはダービー馬やオークス馬が強い。世代限定戦とはいえ東京芝2400mの大舞台で結果を残せる馬はここでも強いということなのだろう。

　本命は一昨年のダービー馬ドウデュースとする。ダービー後は海外遠征に挑戦して結果を残せなかったものの、昨年の有馬記念で見事に勝利。そして、先日の天皇賞（秋）では「本当にそこから届くのか」というような位置から物凄い脚で伸びてきて終わってみれば完勝だった。今回は距離が伸びるがダービーや有馬記念を勝っていることから距離はもちろん問題ない。前走を見ればわかるように、状態は昨年の４着だった時から格段とアップしている。鞍上も主戦の武豊騎手に戻ったのも好材料だ。

　対抗は今年のオークス馬チェルヴィニア。秋華賞を難なく制覇し、エリザベス女王杯ではなくここに出走してきた。前走ルメールの馬こそ２頭しかいないが、他にもルメール騎手のお手馬がいて、全部で４頭の中からルメール（もしくは彼のエージェント）が選んだ馬なので、信頼していいだろう。斤量も有利で、血統も父ハービンジャーに母父キングカメハメハと東京芝2400mに合ってそうだ。牝馬限定戦でばかり活躍してきたが、牡馬が相手のここでも十分勝ち負けだ。

　もう１頭、外国馬の中からゴリアットを狙ってみる。国際招待レースであるジャパンカップに出走する外国馬は、招待レースで遠征費がＪＲＡ持ちということもあり「顔見せのためにただ出るだけ」で本気で勝負に来ていないことも多い。そこがＪＣにおける外国馬の取捨の難しいところだ。しかし、ゴリアットのグラファール厩舎は前日のキャピタルＳにも馬を出走させており、帯同馬付きで遠征してきているので本気の勝負と思われる。キングジョージ6世＆クイーンエリザベスＳで後の凱旋門賞馬ブルーストッキングに２馬身以上の差をつけて勝ち、せん馬なので凱旋門賞に出走できずにＪＣに照準を絞ってきた。近年はＪＣで外国馬が好走することはなくなっているが、久しぶりに実力と陣営のやる気の両方を兼ね備えた馬がやって来たので押さえておこう。