本命は勢いと完成度のバランスを重視してココナッツブラウンとする。オープン入り初戦のクイーンＳ（２着）で見せた末脚の破壊力は牡馬相手の札幌記念（２着）でも通用し、牝馬同士なら一枚上の存在。気性面が成長し、折り合いに苦労しなくなった点も今の充実度を裏付ける。距離2200mは初めてだが、札幌記念の走りを見る限り問題はないと判断した。

　対抗には２頭出し杉山厩舎の人気のない方のオーロラエックスを敢えて狙う。京都で３勝を挙げており、そのうち１勝は2200mとコース適性は抜群だ。前走はオープンクラスだが、連勝の勢いも買ってこの馬を本線で狙おう。

　三番手は堅実に脚を使えるカナテープ。牡馬相手に関屋記念を制し、このレースの最重要ステップレースであるアイルランドトロフィー（昨年までの府中牝馬Ｓ）では最先着だが、前売り人気はあまりないので配当妙味がある。

　人気のレガレイラは、能力はもちろん認めるものの、昨年のこのレースを１番人気で５着に敗れた様に安定味には欠ける。得意の中山コースでこのメンバーなら本命に推せるのだが、今回は押さえに止めておく。

　その他の馬では秋華賞で３着に好走したパラディレーヌ、昨年までの実績を考えるとまだ見限れないステレンボッシュ、秋華賞で逃げて２着のエリカエクスプレス、紫苑Ｓは人気で惨敗だったが春のクラシックでは好走しているリンクスティップを狙いたい。いずれも展開ひとつで圏内に入る余地は十分だ。