珍名馬列伝

 ロロ 〜宝塚記念ファン投票編〜

(2001.6.11)


 ロロ。これは競走馬の名前である。決して伏せ字でもなければ文字化けでもない。□□(四角四角)ではなくロロ(ろろ)なのである。まして口口(くちくち)ではない。数々の珍名馬の小田切有一氏の持ち馬の1頭である。1997年生まれで父フジキセキ・母メロンパンである。このメロンパンという馬も小田切氏の持ち馬の一頭である。……ということは競馬VOW!にも書いた。

 ロロといえばダート馬。ダート馬の筈なのに2001年の宝塚記念ファン投票では6,384票を集め、40位である。ダート馬でもJCダート優勝やフェブラリーS 2着を初め、重賞で大活躍しているウイングアローが4,536票で47位。準オープンを勝っただけのロロの方が2000票近く多くの票を集めている。また、同期で芝のG1を征しているイーグルカフェよりも得票数が上である。確かに名前が面白いとはいえ、何故にここまで票が集まっているのだろうか?珍名馬人気投票ならともかく(いや、それならもっと上の順位になるか)、宝塚記念の出走権を決定する投票でこの順位である。

 ここでこの人気の原因として一つの仮説を考えてみた。あくまで私の建てた仮説であり、事実とは限らないが。

 宝塚記念のファン投票の応募用紙を思い出してみよう。馬名を書くところには

□□□□□□□□□

と9文字の枠が10セットあるよね。この枠が実はくせ者なのかも知れないのだ。ここには投票する馬の名前を書くわけであるが、必ずしも10個すべて埋めなければいけないわけではない。あくまで最大10頭の馬に投票できるということである。投票された用紙の中には空欄も混じっているだろう。

 この空欄の□はあくまで「四角」なのであるが、カタカナの「ろ」とも読むことができる。そこで集計時に空欄の部分が「ロロ」(ろろ)とカウントされたのではないだろうか?正確には「ロロロロロロロロロ」なのだが、JRAに登録されている競走馬としては「ロロ」はいるが、「ロロロロロロロロロ」という馬はいない。そこで、この空欄が「ロロ」への投票と見なされてしまったのではないだろうか?何も書かない規定値がロロ。これでロロが票を集めているわけだ。

 本稿に記載されている馬の成績・実績等は2001年宝塚記念ファン投票結果が発表された時点でのものです。


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