プロは馬券でメシを食う?

バックナンバー(4/2-4/16)

4/16

中山    皐月賞 (G I)    芝2000m
4歳牡牝定量

 中山競馬場2日連続G1の2戦目は何故か4月に行われる皐月賞。フサイチ−田原−藤田といういかにも人気がかぶるとダメそうな馬が1番人気となり高配当になることを期待していたが、脚部不安で出走回避ということで非常に残念だ。なんかナリタキングオーが取消になった年を思い出すが、その時の勝ち馬ジェニュインはG1・2勝5連対の名馬だし、2着タヤスツヨシにしても(その後はさっぱりだったが)ダービーは勝っている。荒れムードが漂っていても後からみればそれなりの馬で決まることになるのではないだろうか。

 やはり弥生賞2,3着のエアシャカール、ラガーレグルスにスプリングS勝ち馬ダイタクリーヴァの3強の争いとなりそうだ。

 この中でラガーレグルスは末脚を活かすタイプであり器用さに欠けるので中山より府中のほうが合いそうだ。父も府中巧者サクラチトセオーだし。ここよりむしろダービーで狙いたい。大出遅れの東京新聞杯を除くと連に絡まなかったのはすべて中山であるし、中山で連に絡んだこともないので中山はあまり向いていないのかもしれない。ダービーで人気にならないためにもここは負けて欲しいものである。といいつつゴールを50〜100m過ぎたあたりで先頭に立ってそうだが(笑)

 エアシャカールダイタクリーヴァは順調に来ている。しかも皐月賞はサンデーサイレンス産駒の活躍が目立っているが、サンデーサイレンス産駒のエアシャカールにフジキセキ産駒つまりサンデーの孫のダイタクリーヴァなので、皐月賞向きといえる。この2頭は買い。

 穴はアタラクシア。中山経験こそないが、前走はオープン特別を圧勝。しかもG1で意外に来る「武豊から別騎手への乗り替わり」である。それなりに人気になるだろうが、人気下位馬に魅力的な馬が見あたらないのでこの馬を押さえておく。





エアシャカールダイタクリーヴァ2000pts
エアシャカールアタラクシア1000pts
ダイタクリーヴァアタラクシア

1着エアシャカール2:01.8
2着ダイタクリーヴァクビ
3着チタニックオー2.1/2
4着ジョウテンブレーヴハナ
5着ヤマニンリスペクトクビ
単勝16340馬連3−16720
複勝16140ワイド3−16350
15014−164,670
141,2503−144,190
枠連2−8620
[的中] 2000 x 7.2 = 14400pts




 ラガーレグルスがなかなかゲートから出てこない。発馬機内で暴れてジョッキーを振り落とした。朝日杯では蹄鉄が落ちたが、皐月賞では佐藤哲を落とした。それなりに人気になっていたので、馬券の買い戻しで配当が低くなるのが心配だったが、ゲートで暴れたのが発馬合図後だったので買い戻しはなく安心した(レグルス絡みの馬券を買っていた人にとっては買い戻しにして欲しいところだろうが)。

 結局ゴール前でエアシャカールとダイタクリーヴァの2頭が抜け出した。2頭の力が抜けていたといった感じだった。一騎打ちの末、買ったのはエアシャカール。やはりサンデーサイレンス系の馬が皐月賞では強いのか。去年のアドマイヤベガはダメだったけど。

 1,2着は堅かったが、3着に突っ込んできたのがチタニックオー。おかげでワイドは結構付いた。この馬も父がトウカイテイオーだけに親子3代ダービー制覇に向けて頑張って欲しい。2頭に差をつけられたという感じだが、末脚を活かしていつのまにか上がってきているタイプなので府中コース向きだし。

4/15

中山  中山グランドジャンプ (J・G I)  芝4100m
5歳上定量

 障害レース初の国際G1もとへ「国際レースとして施行される日本のG1」である。ここにも書いたが、予想が難しくなるので国際レースは増やさないで欲しい物だが、障害レースとなると平地以上にコース適性が重要だと思うので中山どころか日本ですら走ったことのない馬が出てきてもなおさらわからない。

 ご存じ中山大障害コースは日本で最もレベルの高い障害である。しかし、ゴッドスピードが勝ってしまうぐらいなので、平地の脚のある馬ならどうにかなってしまう。もちろん、大竹柵や大生け垣を越えなければいけないのである程度飛越が巧くなければいけないが。外国馬は本国では障害巧者とされている馬ばかりだと思うが、それは日本の障害と同質なものではないだろう。海外の障害コースはよくわからないが、中山独特の下って登るバンケットに戸惑うかもしれないし。BCグランドナショナル勝ち馬ナインピンズ等海外で実績のある馬がいるが、リスクが高そうなので外国馬はすべて消し。

 本命はポレール。引退したものと思っていたが、大阪杯を使ってここに参戦のようである。全盛期は別定時代の中山大障害を3連覇4連続連対した強者である。しかも97年秋は2着に敗れたものの他の馬が59kgであるのに対し65kgを背負ったのだから、力は抜けていた。今年は別定ではなく定量。63kgという斤量は当時と比べると2kgしか軽くないが、今回は他の馬も63kgである。他の馬が59kgの時に63kgで大障害を勝っているのだから大丈夫だろう。むしろ他の馬がカンカン泣きしてますますポレール有利かもしれない。カンカン泣きするような馬はあまり障害入りしないだろうけど。障害では1年以上ブランクがあるが、実績からすると一番手がポレールである。10歳という年齢が気になるがケイティタイガーだってこの年齢の時は大活躍していた。障害は高年齢馬が活躍するので大丈夫だろう。

 相手はノーザンレインボーゴーカイという中山大障害連対経験馬の2頭。変な外国馬が2着に突っ込んでくる危険性を考え、馬連ではなくワイドで手堅く勝負する。






ポレール   ゴーカイ2000pts
ノーザンレインボー1000pts

1着ゴーカイ4:43.1
2着ボカボカ3/4
3着ジアウトバックウェイ5
4着メイショウワカシオ3.1/2
5着メイビーラフ7
単勝290馬連6−95,900
複勝160ワイド6−91,980
7605−91,620
5305−64,230
枠連3−52,050



 観戦記を書いたので参照して下さい。

4/9

阪神   桜 花 賞 (G I)    芝1600m
4歳定量

 おそらく4戦無敗馬サイコーキララが断然の人気を集めることになるだろう。しかし、桜花賞といえば荒れるレース。1番人気は疑ってかかったほうがいい。サイコーキララの不安材料は鞍上が石山騎手だということ。須田鷹雄氏が某ウェブページに書いていたところによると「全国3000万競馬ファンのうち2700万人くらいまでが気にしている問題が『石山騎手、どうなのよ』ということ」だそうである。1番人気でG1騎乗ということはダービーのようなビッグレースなら問題だが桜花賞程度では問題ではないだろう。しかし、問題なのが阪神芝1600mというコースである。このコースは芝のレースでは石山騎手の騎乗機会が最も多いのだが、成績は[0,0,0,39]という大の苦手コースである。ファレノプシスで4着だったのが最高成績である。スタート直後にいきなりカーブのある難しいコースで適性のない騎手が乗っているということはかなり不安だ。ファレノプシスの悲劇があるだけに頑張って欲しいのだが、馬券は買えない。

 じゃあ、どの馬を狙えばいいのかというのが難しい問題だが、本命はレディミューズ。確かに岡部は阪神が今と同様のコースとなった96年以降は阪神1600mの成績が[0,1,1,12]と石山ほど騎乗機会が多くないので単純には判断できないが、成績がよくない。しかも桜花賞を勝てば旧八大競走全制覇なのだが、桜花賞は勝てないでいる。レディミューズの母シンコウラブリイも唯一阪神で走った阪神3歳牝馬Sでは3着と連を外している(もっとも改装前の91年だが)。しかし、前走のチューリップ賞を2着と奮闘している。阪神1600mは外枠不利のコースだが、大外枠でも2着。当日は不良馬場なのでジョーディシラオキに逃げ切られたが、良馬場なら勝っていたはず。一昨年の乗り馬バプティスタや昨年のスティンガーよりは勝ち目のありそうな馬なので、ぜひ岡部騎手には八大競走制覇を達成して欲しいものだし、そのチャンスは充分ある。

 レディミューズの単複で勝負しようと思ったが、単勝だけにする。複勝ならサイコーキララがどうせ元割れだろうから3着までに入れば損だし。

 馬券の配当の計算は(*1)総売上から寺銭を引いたものを払い戻し対象の買い目の数で割ってそれぞれの当たり目に振り分けるのだと思われがちだが、(*2)各当たり目に元返し分(つまり購入金額と同額)を振り分け、寺銭を引き、余った金額を当たった人でわけるというほうが近いので(正式な計算方法はJRAのホームページ参照)、複勝などで元返しがあった場合損をすることになる。本来80円にしかならない筈の馬券が100円になるのだから他の買い目にしわ寄せがくるのである。だから、今回のような1本かぶりの時は複勝は買えない。





レディミューズ3000pts

1着チアズグレイス1:34.9
2着マヤノメイビー1.1/2
3着シルクプリマドンナアタマ
4着サイコーキララ1/2
5着サニーサイドアップ1.1/4
単勝1,590馬連8−118,010
複勝380ワイド8−112,060
115304−81,200
2404−111,550
枠連4−67,130




 考えてみたら桜花賞は関東馬がしばらく勝っていないレースである。レディミューズには不利なレースだった。この事実に気づいたのが馬券購入後。(締め切り前に気づいたのでエアトゥーレの単勝も買い足したが無駄な抵抗だったのが悲しい。出遅れるし。)

 勝ったのは先行したチアズグレイス。例によってハイペースだったが、前で残れるのだから大した物だ。鞍上も97年桜花賞をキョウエイマーチで逃げ切った松永幹夫。とりあえず牝馬で先行力のある馬に乗っている時は幹夫は「買い」なのだろうか。

 2着に来たのが伏兵ヤマノメイビー。阪神3歳牝馬S以来の鉄砲である。昨年のスティンガーを彷彿させるような馬なので、切ったが結局2着にやってきた。力のあることはわかっていたのだが、鉄砲でこれだけ走るとは意外だった。

 3着がシルクプリマドンナで、サイコーキララには勝って前走の雪辱となったが、前に2頭馬がいた。4着サイコーキララは結局石山騎手にとって阪神1,600mでは最高タイの着順だった。次も乗せてもらえるかどうかが心配になってくるが、G1初騎乗でしかも苦手なコースで掲示板に載ったのだから上出来だろう。

 やはり桜花賞は当たらないものだ。牝馬の4歳路線だからあまり私の得意分野ではないんだよな。といいつつオークスはこのところ2年連続当てているが。オークス当たりになると力関係がある程度わかってくるが、桜の季節の4歳牝馬はよくわからないというのが正直な感想である。


4/2

阪神    産 経 大 阪 杯 (G II)    芝2000m
5歳上別定

 なんか知らないがこのレースに往年の障害界の大スター・ポレールが出走している。もう引退していたと思っていたが、まだしていなかったらしい。おそらく国際化1年目の中山グランドジャンプの足馴らしだろう。障害レースもG1ができて定量戦で行われるようになったが、ポレールがまともな斤量で出ることのできるステップレースがなくここを使わざるを得ないところをみるとまだまだ問題はあるようである。私の好きな馬と読んだ人はわかると思うが、ポレールといえば私にとってウイニングチケットの次に好きな馬(つまり現役馬では最も好きな馬)であるので、是非頑張って欲しいものだ。ここではポレール絡みの馬券は買うつもりはないが。

 あまりレベルが高いとはいえない1戦だが、格的に一番上のメイショウオウドウが軸。重賞勝ちこそないが、昨年の秋にツルマルツヨシやグラスワンダーを相手に接戦を演じた底力がある。距離的にもこの距離がベストだろう。重賞勝ちがないだけに57kgで出走できるのも強みである。

 相手筆頭はロードプラチナム。現在条件戦ながら4連勝5連続連対中。距離がもっと長いほうがいい馬であるし、重賞で通用するかどうかは未知数だが、勢いを買う。

 その他の相手は休み明けから順調なエイシンエーケン。この馬もオープン入りしたばかりだが、いよいよ本格化といった勢いがある。更に近走はパッとしないが、神戸新聞杯を初めとして阪神で良績があるカネトシガバナーも押さえておく。

 他の馬ではジョービッグバンはハンデ戦で強いだけに57kgは不安。小倉大賞典は先行有利の小倉であり、しかもメンバーも手薄だったのでどうにかなったが、今回は人気になりそうなこともあり、見送り。サクラアカツキナリタルナパークは牝馬限定でしか走らない馬なので消し。ビッグバイキングは東京・京都といった直線の長いところに実績が集中していて、阪神では1走しかしていないがコースの形状が似ている中山では走らない馬なので消し。セイウンエリアは2000mという距離がいかにも短い。もっと長い距離のほうが合ってるだろう。G2馬ホッカイルソーは年齢の割には衰えは少なそうだが、もともと叩き良化タイプの馬だけに、休み明けでは買えない。





メイショウオウドウ ロードプラチナム1500pts
エイシンエーケン1000pts
カネトシガバナー500pts

1着メイショウオウドウ2:00.8
2着ロードプラチナム1/2
3着ジョービッグバン1.1/2
4着カネトシガバナー1/2
5着タマモヒビキ3/4
単勝220馬連2−14640
複勝110ワイド2−14280
141602−4250
1604−14390
枠連1−7430
[的中] 1500 x 6.4 = 9600pts




 内側を追走したメイショウオウドウが3コーナー過ぎのカーブで外に持ち出して直線一気を決めた。2着にもロードプラチナムが粘った。これで馬券は的中だ。

 そう思ったが掲示板には審議の青ランプが。場内には「上位に入線した馬が審議の対象となっております」というアナウンス。近くにいたオヤジの「あーあ、2番(メイショウオウドウ)だよ、2番」という声が聞こえてくる。馬券オヤジは得てして自分の馬券が当たる方向にしか物事を考えないものなので素直にその言葉を信じていいかどうかはわからないが、モニターでVTRを見ると(肝心な進路妨害の瞬間こそ写っていなかったが)加害馬はメイショウオウドウである可能性が高い。

 長い審議の上、青ランプが確定の赤ランプに変わった。結局入選順位の通りの確定だ。かなりきわどい内容だったが、メイショウオウドウがついに重賞を制した。そして私も馬券が的中した。

 2着はロードプラチナム。初オープンだが、オープンでも通用する目処はついた。結局堅く終わってしまった。カネトシガバナーがもうちょっと頑張ってくれればもっと儲かったのだが、結局健闘はしたものの4着。


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