馬だけ見てれば昨年の勝ち馬でJ・ＧＩを３連勝中の大障害コース巧者キングジョイが本命なのだが、今回は高田騎手から西谷騎手に乗り替わりである。西谷騎手も名手だと思うが、高田騎手もデビュー３年目に障害重賞を４勝した障害巧者であるし、昨年はキングジョイで大障害を勝った騎手である。やはりここは高田に乗って欲しかった。キングジョイの活躍は馬の力だけではなく、高田騎手との人馬一体となったレースぶりだと思うので、乗り慣れた高田ではなく西谷になるのなら敢えて評価を下げたい。西谷と高田のどちらがうまいかという次元の話ではなく、騎手と馬の相性というものもあるだろう。ちなみに高田はこの日阪神の未勝利戦で騎乗。中山大障害を乗らずにそちらの馬に乗るのだから狙ってみよう。たとえ高田が未勝利戦を選んだのではなく、キングジョイを降ろされたのだとしても、昨年悲願のＧＩを制覇した馬が大障害に出るのに自分は乗れないという悔しさから頑張るだろう。阪神の障害未勝利は高田騎乗のシースピアーの単勝で勝負！

　さて、阪神障害未勝利ではなく本題の中山大障害の予想である。本命は２頭出しの武宏厩舎から本線のメルシーエイタイム。中山大障害では４戦１勝２着３回と連は外さない。グランドジャンプを含めた中山の大障害コースのJ・ＧＩでも[2,4,1,1,0]と最悪でも４着には来ている。まさに大障害巧者である。最近は大障害コースのレースにしか障害では出走しておらず、平地に出てきては惨敗している。近走成績に着外とかがあるため、人気もキングジョイに比べて落ちている。実力的にキングジョイとメルシーエイタイムは甲乙付けがたいのだが、人気に差が出ているので、（相対的に）人気にならないメルシーエイタイムの方を本命としよう。

　対抗は近走の充実ぶりが目立つテイエムトッパズレ。中山大障害も昨年３着とそれなりの実績があり適性はある筈なので、本格化した今年は勝利も狙える存在だ。

　▲はキングジョイ。ちょっと乗り替わりが気になったし、その割に人気なので評価を下げたが、実績を考えると押さえておかないわけには行かないだろう。他の馬ではゴーカイ産駒で郷原厩舎（ゴーカイの現役時代の所属厩舎）のオープンガーデンを狙う。心情的に頑張って欲しい馬であるというのもあるが、郷原厩舎陣営にとっても愛着のある馬なので大舞台で勝負をかけてくると思う。もう１頭障害界ナンバーワンジョッキーで重賞巧者の小坂が騎乗するクルワザードも押さえておく。