かつて平安ステークスが１月に京都ダート1800mで行われていた時はこのレースのことを私的に「スマートボーイ記念」と呼んでいたのだが、時期も距離も変わってしまってからはそれは封印した。しかし、今年はまるでスマートボーイ記念にふさわしいレースだった。逃げ馬がそのまま逃げ切り、２着にも先行した馬が粘り込むというスマートボーイの勝ちパターンの様な結果だった。

　勝ったのはインカンテーション。スタートダッシュはそれほど良くなかったが、１コーナーに差し掛かる前に先頭に立ち、再内枠の利を活かしてハナを切った。そしてそのまま逃げ切り。最近は差すことも多いこの馬だが、今回は久しぶりに逃げて、そのまま逃げ切ってみせた。近走の戦績ならこの馬が一番。みやこステークスに続いて京都の重賞を制した。

　２着は２番手に付けたクリノスターオー。昨年の勝ち馬だ。昨年は道中２番手からの勝利だったが、今年は逃げた馬がバテてくれず２着止まり。昨年並みのレースはしていたのだが、今回は勝った馬が強かった。

　我が本命イッシンドウタイは道中最後方で直線でも伸びず15着に敗退。生産・馬主がグランド牧場で伊藤圭三厩舎というのはスマートボーイと同じなのだが、脚質が真逆だった。前が残る展開だったので最後方に位置したこの馬の出番は無かった。和田騎手が穴を開けるパターンといえば大抵逃げ・先行なので後方から直線一気の馬は得意ではないのかも知れない。

外れ