近年の障害界の王者と言えばオジュウチョウサンとアップトゥデイトの２頭。オジュウチョウサンが台頭してからは二強時代だった。特に一昨年の中山大障害は２頭によるデッドヒードで歴史に残る名勝負だった。しかし、昨年の中山大障害にはオジュウチョウサンの姿はなかった。有馬記念に出走するためである。そのオジュウチョウサンは障害に復帰して阪神スプリングジャンプを難なく勝ってここにも出走してくるが、今度はアップトゥデイトがいない。昨年の中山大障害で落馬して怪我をした影響があり、ここには間に合わなかった。この２頭の対決を楽しみにしている障害ファンも多いと思うが、片方がいればもう片方がいないのが続くのは残念である。

　本命はここを勝てば同一Ｊ・ＧＩ４連覇という歴史に残る偉業となるオジュウチョウサンとしよう。もちろん頭で狙う。昨年のこのレース以降平地に転向していたが、前走を見る限り障害の腕は鈍っていない。今年はアップトゥデイトもおらず昨年ほどメンバーのレベルが高くないので、あのカラジを超える大記録を達成するのも目前だ。

　問題は相手を何にするかである。少なくとも過去５年は前年の中山大障害１〜３着馬が出てくるとここでも３着以内に入っている。昨年の中山大障害は１着ニホンピロバロン、２着タイセイドリーム、３着マイネルプロンプトであり、この３頭はここにも出走してくる。この３頭を押さえておけば確実なのだが、ニホンピロバロンは昨年の中山ＧＪで３着、タイセイドリームは一昨年４着とこのレースでの実績がある。また、その２頭は昨年暮れの大障害で接戦だったが。３着のマイネルプロンプトに２馬身差を付けている。オジュウチョウサンは別格であり最悪でも３着に入るだろうから、「前年暮れの大障害１〜３着馬はＧＪでも１〜３着に入る」というのはおそらく崩れるが、実績上位のニホンピロバロンとタイセイドリームを狙おう。堅いがオジュウチョウサンを頭にしてその２頭を相手に三連単で勝負だ。