このレースでＪ・ＧＩ９勝のオジュウチョウサンが引退を迎える。５歳だった2016年に中山グランドジャンプを勝つと、そこから６年間で障害ＧＩを９勝した。そのオジュウチョウサンももう11歳。その戦績もあることながら、この年まで現役馬として一線級で活躍し続けたのは称賛に値する。昨年の中山グランドジャンプで５着に敗れた時は「さすがに衰えたか」と思ったが、その後、中山大障害と今年の中山グランドジャンプを制覇しているので、まだまだ能力は十分だ。

　本命は、そのオジュウチョウサンとする。前述通り、昨年の中山大障害と今年の中山グランドジャンプを制しているので、年齢的な衰えはないだろう。前走の東京ハイジャンプは９着に惨敗だが、あくまで足慣らしの出走であり、最後の直線では無理をせず流していた。勝ちに行くレースではなく、調整代わりの出走だったと思われる。この馬の陣営の勝負レースはもちろんここ。ぜひ有終の美を飾ってもらいたい。

　相手は昨年の中山大障害と今年の中山グランドジャンプで共に２着のブラゾンダムール。障害レースは平地以上にコース適性が重要だが、特に障害のレベルが高い大障害コースではコース適性が物を言う。勢いはあるが大障害コース未経験で中山コースでも勝てていないゼノヴァースの方が前売りの単勝では人気になっているが、Ｊ・ＧＩ２戦連続２着でオジュウチョウサン以外には負けていないブランゾンダムールの方が分があるだろう。

　オジュウチョウサンとブラゾンダムールは直接対決で２回ともオジュウチョウサンが勝っており、今回もその順番で決まる可能性が高い。そこで馬単一点勝負とする。