’２２ 中山大障害観戦記

2022年12月24日

　私の本命はそのオジュウチョウサン。馬券は昨年の中山大障害でも今年の中山グランドジャンプでもオジュウチョウサンの２着に来ているブラゾンダムールとの馬単とした。Ｊ・ＧＩは過去の２回と同じ組み合わせで決まるだろうと読んで、この馬単の一点買いである（IPATの操作の手違いで予定額の倍の金額を買ってしまった）。

　今年は座席を取れなかったこともあり、内馬場で観戦することとした。正面の直線に置かれた置き障害の真正面であり、レース全体は見渡せないが、大障害の一番の見所である大竹柵や大生垣がすぐ目の前にある。内馬場で襷に置かれた大障害の前で観るのはいつ以来だろう？過去の観戦記を調べてみたところ、2019年の中山グランドジャンプ以来のようだ。

　内馬場では場内モニターで映像を観ることができないので、スマホでグリーンチャンネルＷｅｂの映像を流しながらの観戦。目の前に馬がいる時以外はグリーンチャンネルWebを観ていたが、リアルタイムと30秒ぐらいズレがあるようだった。

　遠くから年に２回しか使われないＪ・ＧＩファンファーレが聞こえてきて、気持ちが高揚してくる。いよいよレースがスタートだ。

　序盤はビレッジイーグルがハナを切り、ケンホファヴァルトが２番手に付けてレースを引っ張っている。各馬コースを４分の３周してきて、１つ目の大障害大竹柵である。襷コースにある谷を下ると私が居る場所からは馬たちが見えなくなった。そして上り坂を上がってきて再び姿が見える。そして、最初の難関大竹柵を飛び越える。全馬無事に飛越。場内からは拍手が起こった。

　その後、レースは逆周りで進んで、さらに４分の３周すると今度は大生垣である。ここも全馬無事に飛越し、拍手が沸き起こった。前の２頭は大竹柵を越えた時と同じ順番だったが、１周目では中団にいたニシノデイジーが３番手あたりまで上がってきていた。

　大竹柵の飛越を終えて馬群が正面スタンド前まで行くと、内馬場の障害前で観ていた（私を含めた）大集団は、モニターのある場所まで移動する。内馬場のモニター前はかなり混んでいた。モニターは遠くてよく見えなかったが、向正面ではニシノデイジーが先頭に立っていた。

　「さあ、オジュウチョウサンの出番か」と思っていたが、直線に入ってもオジュウはなかなか伸びない。ニシノデイジーが依然として先頭をキープしている。最後の直線の入り口では５馬身ぐらい離して逃げていた。直線に入っても後続を寄せ付けず、最終的に３馬身差でニシノデイジーの勝利だ。２着はモニターではよく見えなかったが、後から確認したところ、中山で実績がない割に人気だと思って切っていたゼノヴァースだった。

　勝ったニシノデイジーは２歳時に札幌２歳Ｓと東京スポーツ杯を勝って穴を開け、ホープフルＳでも３着に好走したが、３歳以降は馬券にならず、４歳後半以降は２桁着順続きだった。今年５月に障害に転向したが、障害で勝ったのは入障２戦目の未勝利戦だけ。しかし、今回、中山大障害を勝ち、４年ぶりに重賞を制した。４年ぶりの重賞がＪ・ＧＩである。これで平地でも障害でも重賞制覇。３年前に東京スポーツ杯を観た時は、まさかその勝ち馬が将来中山大障害を勝つとは夢にも思わなかった。

　オジュウチョウサンは６着に敗れた。他馬がオジュウチョウサンをマークしていて仕掛けが遅れたので、途中からハナに立ったニシノデイジーが逃げ切れたのかもしれない。ブラゾンダムールは７着。オジュウチョウサンが勝っても負けてもこの馬はオジュウの１つ下の着順なのか…。

　実況では流れておらず、後で結果を見て分かったのだが、アサクサゲンキが落馬競走中止していた。全馬完走とはいかなかったが、襷に設けられた大障害では落馬はなかったし、見ごたえのあるレースだった。オジュウチョウサンの勝利を見れればもっと良かったのだが、11歳でここまで頑張れたのだから「お疲れさま」と言ってやりたい。