中山グランドジャンプは６年連続１番人気馬が勝っている。ただし、そのうち５回はオジュウチョウサンの勝利だ。残りの１回はメイショウダッサイと、力がずば抜けた馬が勝っている。そのような馬がいたからこそ１番人気馬が勝っているだけで、このデータだけを見て「このレースは堅く決まるレースだ」と断言することはできないだろう。

　それでも本命は前売り１番人気のニシノデイジーとする。オジュウチョウサンやメイショウダッサイほど抜けた実力があるとは現時点では思わないが、中山大障害を勝っているというのはポイントが高い。他にＪ・ＧＩを勝った馬は出走しておらず、この馬を本命とするのが妥当だろう。２歳時とはいえ、平地で重賞を２勝してＧＩ３着と平地でも活躍した実力馬だ。中山大障害コースは障害の難易度が高く、平地の脚が良いだけでは通用しないが、大障害を勝っているのだから障害の適性も高い。前走の阪神ジャンプＳは３着に敗れたものの、そこは単なる足慣らしなので、本番の今回は期待して良い。

　相手は中山障害コースで実績のある馬を狙う。相手筆頭はダイシンクローバー。中山コースは[1,3,1,2]と勝ち星は少ないものの安定した成績を残している。今年に入って中山の障害で２戦連続連対中で、安定感を増している。

　もう１頭、ペガサスジャンプＳを２連覇してここに臨むビレッジイーグルを押さえておこう。中山で２勝している中山巧者だ。Ｊ・ＧＩは３戦して全部５着だが、今回はメンバーのレベルが下がり、また、馬自身もコース慣れしているだろうから、さらなる前進に期待したい。