’２４ 中山大障害観戦記

2024年12月21日

　今年も暮れの風物詩中山大障害を観戦してきた。中山大障害は毎年生観戦しているが、今回で30年目だ。この日は指定席を申し込んだのに落選したが、入場券はどうにか買えたので一般エリアからの観戦である。中山競馬場に到着すると結構混んでいた。指定席をとれなかったので内馬場での観戦も考えたが、内馬場はかなり混んでそうなので、正面のスタンド前から観ることにした。観戦場所は大生け垣の真正面である。（もう少しゴール寄りにしたほうが水濠障害を正面から間近で観られてよかったかも、ということにレース中に気づいた。）

　私の馬券の買い目は予想のページに書いた通り、一昨年の覇者ニシノデイジーから昨年の覇者マイネルグロンと連勝中の新星ジューンベロシティへの馬連流しである。

　年に２回しか使われないＪ・ＧＩ用のファンファーレが厳かに鳴り響き、いよいよレースがスタートだ。

　ジューンヴェロシティが逃げる展開だったが、向正面から襷コースに入る谷を下って上るところでマイネルグロンとテイエムタツマキが差を詰めてきた。ジューンヴェロシティがわずかに先頭で、最初の難関大竹柵を飛び越える。全馬無事飛越し、場内からは拍手が起こった。そしてテイエムタツマキが先頭に躍り出た。

　４分の３周すると今度は大生垣だが、その手前で先頭がマイネルグロンに変わった。マイネルグロンを先頭に大生垣を飛び越える。ここも全馬無事に飛越し、場内は拍手に包まれた。

　後半はマイネルグロン、ジューンヴェロシティが１，２番手の隊列でレースが進むが、向正面でニシノデイジーがその２頭に並んだ。レースは、この３頭の争いになると思われた。最終障害ではニシノデイジーが先頭に立った。しかし、そうはならなかった。ニシノデイジー、ジューンヴェロシティの順で最終障害を飛び越え、次にマイネルグロンが飛越すると着地の際に大きくバランスを崩してしまった。マイネルグロンの石神騎手は必死で手綱にしがみついていたがついに落馬。競走中止である。

　直線ではニシノデイジーが後続を突き離して勝利を物にした。強い勝ち方だった。２年ぶり２度めの中山大障害制覇であり、３年連続連対である。平地も入れたらＧＩ３勝だ。

　２番目にゴール板を駆け抜けたのはマイネルグロン。マイネルグロンに騎手が乗っていたら私の馬券は的中だったのだが、残念ながら騎手が乗っていない空馬だった。本当の２着は昨年の３着馬エコロデュエルだった。昨年の勝ち馬マイネルグロンが落馬し、昨年の２，３着馬の着順が１つずつ繰り上がった形となった。

　ターフビジョンに映ってなかったので落馬した瞬間は気づいていなかったが、ダイシンクローバー、ロードトゥフェイムも落馬していた。早めに抜け出したニシノデイジー以外の馬は最後の直線では空馬に絡まれたりしてやりにくそうに見えた。最後の馬がゴールすると拍手が起きるのだが、落馬が多くて場内が騒然としていたこともあり、拍手はいつもより心持ち小さかったように思えた（あくまで私がいた周囲であり全体としてどうだったかはわからない）。落馬は残念だが、完走した馬に対してはたとえ大差のビリだったとしても拍手は贈りたいものだ。それが中山大障害なのだから。

　最後に馬券の話となるが、ニシノデイジーを本命としていたので馬単にしておけばエコロデュエルまで手を広げられたはずだった。しかし、ニシノデイジーは安定して善戦はするが勝ちきれないイメージがあったので、馬連にして相手を絞った。本命にしたニシノデイジーが強い勝ち方だったので、馬単頭で勝負しても良かったかな。