’０３ 中山大障害改め’０４中山大障害（冬）観戦記

2004年1月10日

　そして年が明けてしきり直しの2004年1月10日。中山競馬場で中山大障害が行われることとなった。私の予想は中山巧者だということを買って、ビッグテースト、ブランディス、そして過去の大障害勝利馬であるユウフヨウホウの３頭ボックスの予定だった。そしてその馬券を買ったのだが、その後、あることに気付いた。それは、「中止になった日も馬の競馬場までの輸送は行われていた」ということである。各馬の陣営は年末に合わせて馬を仕上げているだろうし、中止当日に生じた無駄な輸送による疲れで調子を崩している可能性は、関東馬よりも関西馬の方が断然大きい筈である。府中ならともかく、栗東から遠く美浦に近い中山ならなおさらである。というわけで、ブランディスの単勝と関東馬５頭のボックスを買い足す。

　そしてレーススタート。ブランディスは最初は２番手からの競馬だったが、半周もしないうちに１番手の競馬に変わる。最初の大障害大竹柵は各馬無事に飛越。会場からは拍手が沸き起こる。

　そして更に半周してきて今度は大生垣。ここも各馬無事に…と行きたかったのだが、ユウフヨウホウが落馬。かつては中山大障害を征した馬であるので飛越は巧いものであるというイメージがあるが、大生垣で落馬である。これで大障害を征してから３度目の落馬。落ちた田中剛騎手はその場から動けなくなり、担架が運ばれてきた。鎖骨骨折だそうである。

　その他の馬は大生垣を無事に飛越。しかし、そこから更に１／４週したところで、メジロアトラスが落馬をする。障害といえばメジロなのだが…

　ブランディスは相変わらず逃げる。最後のバンケットを過ぎた時には脚色が鈍ってきており「もはやそれまでか」と逃げ馬の宿命のようなことを思ったのだが、４コーナー手前あたりから、２番手以下を突き放し始める。そして最後の直線でも衰えることなく、そのまま鮮やかに逃げ切り勝利を収める。サクラバクシンオー産駒は、障害でもやはりこういう見ていて気持ちの良いレースぶりの披露するようだ。サクラバクシンオー産駒が4100mという距離で勝てるのか、と思われるが障害は得てしてそういう種牡馬が活躍するもの。気性の激しい馬のほうが障害を怖がることなく飛越するし、一定区間を走ると障害が置いてあるというのが行きたがる癖をなだめてくれる効果があるらしい。かつてのモガミがそうであったように、サクラバクシンオー産駒も気性の激しさが有名なので障害で今後も活躍が期待される。

　２着はウインマーベラス。３着には一昨年の私年度代表馬メジロライデンがやってくる。私が軸にした一番人気ビッグテーストは４着。私の馬券は抑えのブランディスの単勝のみ的中で、儲けはあったものの大して儲かっていない。指定席代の元も取れないぐらいの小儲け。しかし、ブランディスの逃げ切りという素晴らしいレースを見ることができて非常に満足している。