’21 中山グランドジャンプ観戦記

2021年4月17日

このレースの予想

 今年の中山グランドジャンプは2年ぶりに観客を入れて行われた。しかし、制限付き入場で、事前に申し込んで抽選をクリアする必要がある。そこで、JRAカード会員の先行予約でこの日の中山競馬場の指定席を申し込んで当選したのだが、当選に気づいた時にはすでに「購入不可」となっていた。購入期限が過ぎていた様である。せっかく抽選で当たったのに行けないのか…。

 しかし、レース前日根気よく何度もJRAの座席予約ページにアクセスすると、キャンセルが出たらしく、1席だけ空いている場所を確保できた。Dエリア2階だった。大障害の真ん前あたりだが、雨が降ると濡れそうな場所だ。それでも、中山グランドジャンプを2年ぶりに生観戦できるのは嬉しいことである。

 私の買い目は予想のページに書いた通り、1着メイショウダッサイ、2着オジュウチョウサンの馬単1点勝負だ。この2頭に一騎打ちになると思っていた。昨年はこの2頭の馬連一点買いで的中させたが、今年はメイショウダッサイが逆転すると思い、馬単とした。なお、当初はオジュウチョウサンが1番人気だったが、最終的にはメイショウダッサイが逆転し、オジュウチョウサンは2番人気となっていた。

 年に2回しか使われないJ・GIファンファーレは今年はウィナーズサークルで生演奏の予定だったが、悪天候が予想されるため別の場所で行われて放送のみとなった。その生演奏のファンファーレが厳かに鳴り響くと、気持ちが高揚してくる。いよいよレースがスタートだ。

 オジュウチョウサンが好スタートを決めた。しかし、すかさずケンホファヴァルトとタガノエスプレッソが前に行き、オジュウチョウサンは3番手を追走。正面スタンド前に差し掛かるとオジュウチョウサンが再び上がっていき、タガノエスプレッソとのハナ争いとなった。この2頭がレースを引っ張っていったが、向正面ではタガノエスプレッソが単独ハナに立った。そして、谷を下って上るバンケットの下り坂を利用してオジュウチョウサンが加速し、最初の難関である大竹柵に差し掛かる。オジュウチョウサンが最初に大竹柵を越えたが、ほぼ同時にタガノエスプレッソも飛越。後続馬も続々と大竹柵を越えていき、前場無事に飛越した。

大竹柵

 襷コースから正面に差し掛かると再びタガノエスプレッソが先頭に立ち、オジュウチョウサンは2番手を追走。その隊列でコースを半周してきて、再び襷コースに入ると、今度は大生垣である。先頭のタガノエスプレッソが大生垣を越えると、後続馬も続々と飛越。全馬無事飛越し、再び大きな拍手が沸き起こる。

 全馬大障害コースを終えてさらにコースを4分の3周して3コーナーを迎えると、オジュウチョウサンが下がり始めた。オジュウチョウサンをマークするような位置にいた我が本命メイショウダッサイはこのあたりから仕掛ける。4コーナーでもタガノエスプレッソが先頭をキープしていたが、メイショウダッサイが虎視眈々とすぐ後ろまで迫っていた。

 最後の直線に置かれた置き障害を越えるとメイショウダッサイがスパートを開始。そして、先頭に立ち後続馬を突き離し、4馬身差で勝利を物にした。昨年の中山大障害に続き、秋春連覇である。一方、5覇者がかかっているオジュウチョウサンはというと、一時は5番手からだいぶ離れた6番手まで下がっていた。最終障害を越えた時には掲示板にすら入らないのではと思われたが、最終障害を越えた後で再スパートし、どうにか5着まで盛り返した。掲示版は果たしたものの、この馬にしては物足りない結果である。やはり10歳という年齢が応えたか。

 結果は1着メイショウダッサイ、2着ケンホファヴァルト、3着タガノエスプレッソと、昨年の中山大障害と同じ順番だった。オジュウチョウサンがいてもいなくてもこの結果である。

 そして、今年は全馬無事に完走した。先頭の馬がゴールした時は大きな拍手が起こったが、大きく離れた最後の馬シンキングダンサーがゴールしたときは少なくとも私の周りではほとんど拍手が起きなかった。その様なことをTwitterでつぶやいていたら、別の場所では拍手が上がっていたとの反応があった。いずれにせよ、最後の馬がゴールした時はそれほど大きな拍手は起きなかった。普通に観客を入れてる年なら最後の馬がゴールすると大きな拍手が自然発生するのに…。もちろん、私は最後の馬がゴールした時に、先頭の馬がゴールした時よりも大きな拍手をした。中山グランドジャンプと中山大障害は、勝った馬や入着した馬だけではなく、どれだけ離されたビリでも完走した馬は讃えられるべきレースだからである。


2021年 4月17日(土) 3回中山7日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第23回中山グランドジャンプ
障害4歳以上・オープン・J・G1(定量) (国際) 芝 4250m 8頭立
馬名性齢騎手斤量タイム着差通過順上3F単勝体重増減調教師賞金
66メイショウダッサイ牡8森一馬 63 4.50.103-03-02-02  11.8508 +4(栗)飯田祐史6600
22 ケンホファヴァルト牡8熊沢重文 63 4.50.8405-05-04-03  521.1480 +6(栗)森秀行2600
33 タガノエスプレッソ牡9植野貴也 63 4.51.22 1/202-01-01-01  39.1462 +6(栗)五十嵐忠1700
77 スマートアペックス牡4中村将之 62 4.52.4701-02-02-03  419.6478-12(栗)浅見秀一990
44オジュウチョウサン牡10石神深一 63 4.52.61 1/403-03-04-06  22.2510 -6(美)和田正一660
55 マイネルプロンプトセ9北沢伸也 63 4.53.02 1/206-06-04-03  867.2474 0(栗)坂口智康 
11 ヒロシゲセブン牡6高田潤 63 4.55.7大差08-07-07-07  645.2530 +4(栗)北出成人 
88 シンキングダンサーセ8五十嵐雄 63 5.05.2大差07-08-08-08  756.8456 -6(美)武市康男 

LAP  (データ無し)
通過 マイル:105.1  上り 51.8-38.3  平均 1F:13.65 / 3F:40.96
単勝  6 \180
複勝  6 \110 / 2 \280 / 3 \200
馬連  02-06 \1,400 (5)
ワイド 02-06 \350 (4)/ 03-06 \230 (2)/ 02-03 \850 (10)
馬単  06-02 \1,560 (4)
3連複 02-03-06 \1,730 (6/56)
3連単 06-02-03 \4,810 (14/336)

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